スモーキーマウンテンの子どもたち全4本

巨大なゴミ捨て場に生きる子どもたちの瞳が放つ光。それは、命の輝きだ。 

堆積した巨大なゴミ山が自然発火し、常に煙を上げている。かつて“スモーキーマウンテン”と名づけられたフィリピン・マニラ市の北にあるゴミ捨て場に、40年間、約3千世帯、2万1千人を超える人々が暮らしていました。ドキュメンタリー作家 四ノ宮浩さんがそこに足を踏み入れたのは1989年3月。彼は6年もの歳月をかけ、そこで暮らす人々の姿を記録しました。アジアンドキュメンタリーズでは、“スモーキーマウンテン”を30年近く見つめ続けてきた四ノ宮浩監督作3本を配信。ドキュメンタリー作家のまなざしを通じて、人間の理想や希望、私たちの生き方そのものへの問いを、現代社会に投げかけます。

猛烈な悪臭のゴミ山で、ゴミを奪い合い、ゴミを糧に生きる人々の壮絶な日常。

リサイクル可能なゴミを競うように拾い集める人々を、現地ではスカベンジャー(ゴミを拾って生活する人)と呼びます。老若男女に混じって、多くの子どもたちも懸命に働いていました。映像は、猛烈な悪臭が漂うゴミ山で、ゴミを奪い合い、ゴミを糧に生きる人々の壮絶な日常を映し出します。しかし、それは決して貧困を憐れむ視点ではありません。巨大なゴミ捨て場に生きるたくましさ、彼らの生きざまを描いているのです。 
 

失われていく多くの命。一方で、生きようとする人間の根源的なエネルギー。

1995年、国家の恥部とされた“スモーキーマウンテン”がついに閉鎖され、住人たちは、強制退去を命じられます。しかし、フィリピンには第二の“スモーキーマウンテンがマニラ市の西に出現します。四ノ宮さんはそこで200例を超える障害を持った多くの子どもたちの存在に気づきます。水頭症の赤ん坊に触れることすら出来なかった四ノ宮さんとは対照的に、家族は惜しみない愛情をその子に注いでいました。“スモーキーマウンテン”で生きる人々の日常は、生と死が近接しています。失われる多数の命。一方で、生きようとする人間の根源的なエネルギー。ゴミ山の暮らしの中にしあわせを育む家があり、そこが彼らの故郷なのです。 

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