子どもと貧困全4本

アジアの経済成長から取り残された人々

アジア各地で、子どもたちが社会の犠牲になっています。その背景の多くには、貧困問題がからんでいます。経済的理由により、教育の機会を与えられず、労働力として搾取される子どもたちです。貧しい一家の働き手として、家計を子どもに依存する親の存在も影響しています。こうした人々は、アジアの経済成長とは無縁で、取り残された人々です。

深刻な都市と地方の格差

また、所得格差は、都市と地方で深刻になってきています。地方には農業や漁業を営む以外に、まったく仕事がないという現実もあります。土地を持てない貧しい人々は、地主の搾取に苦しめられます。一方、地方の暮らしに絶望した人々は、発展する都市へ、仕事を求めて出稼ぎに行きます。しかし、貧困層はどこへ行っても都合よく搾取される存在であることには変わりありません。わずかな稼ぎでスラムに暮らす人々は増えてゆく一方です。

富を独占する支配構造

政治家や地域の有力者が、あからさまに富を独占するような利益構造によって人々を支配している理不尽な現実もあります。支配者は法律を都合よく解釈したり、違法行為を黙認されたりしています。権力者や公職者の汚職、賄賂の横行は、政治を腐敗させ、貧困層は搾取され続けています。報復を恐れ、不利益を被りたくないために声を上げることができない人々が、現状を受け入れて耐えるしかないのです。

抜け出せない貧困のサイクル

貧しい親は、教育を受けた経験に乏しく、教育への理解が十分ではありません。そのため子どもを学校へ通わせるよりも、働かせて稼ぎを得る方が、家計の支えになると安易に考えがちです。学校に通えない貧困層の子どもたちは、読み書きも満足にできません。そのため大人になっても収入の低い職にしか就けず、結局、貧困のサイクルから抜け出すことが困難になるのです。

どのように貧困を克服すべきなのか

この特集では、貧困によって犠牲になる子どもたちの姿を通して、社会のあるべき姿について考えます。経済発展していくアジアは、どのように貧困を克服すべきなのか。また偏った富を再分配するためには何が必要なのか。日本の果たすべき役割も問われます。


 
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