震災とわたし全3本

東日本大震災から9年 復興は進んだが…

2020年3月11日、東日本大震災から9年を迎えます。この震災では、波高10メートル以上、最大遡上高40.1メートルにも上る巨大な津波が発生し、東北地方と関東地方の太平洋沿岸部に壊滅的な被害をもたらしました。さらに、地震から約1時間後に遡上高14メートルから15メートルの津波に襲われた東京電力福島第一原子力発電所は、1号機から5号機で全交流電源を喪失。原子炉を冷却できなくなり、1号炉、2号炉、3号炉で炉心溶融(メルトダウン)が発生。大量の放射性物質の漏洩を伴う重大な原子力事故に発展しました。同原発の立地する福島県浜通り地方を中心に、周辺一帯の福島県住民の生活のすべてを奪いました。

2万2千人以上の命を奪った大震災

2019年12月10日時点で、震災による死者・行方不明者は1万8428人。さらに東日本大震災における震災関連死の死者数は3,739 人を数えます(2019年12月27日発表)。震災から9年を経て、復興は進んでいますが、まだまだ残された課題が山積しています。

避けられない関心の薄れ 記憶の風化

一方で、復興とともに、目に見える震災の傷跡は消えていきます。直接的な被害を受けていない国民の多くは、時間の経過とともに震災への関心が薄れ、記憶の風化が避けられない状況にあります。毎年行われてきた震災特番の視聴率は下がり続け、被災地とその他の地域での意識の格差がどんどん開いてきました。次世代に、大災害の教訓をいかに継いでいくのか。私たちに大きな課題が突きつけられていることを決して忘れてはなりません。

ドキュメンタリーで伝える生き残った人々の言葉

震災後、日本のテレビでは、被災者の方々の心の傷に配慮し、津波襲来の瞬間が映し出された映像の放送は極力避けてきました。あのような「悲しい状況」「苦しい状況」「恐ろしい状況」を、もう二度と目にしたくないという声が多いのも事実です。しかし、現実に蓋をすることで記憶の風化を助長させてしまうこともあるでしょう。私たちは、“答えのない苦難”に向き合いながら、それでも、その現実を直視することで、そこから大切な何かを得ることもできるのです。ドキュメンタリー映画は、あの震災に直面し、壮絶な苦しみの中で、それでも生き残った人々が、カメラに向かって語った大切な言葉の数々を私たちに伝えてくれます。

あなたなりに、震災をふりかえる

あの震災は、あなたに何をもたらしたか。ぜひ今、見つめなおし、考えて欲しいのです。人間が生きるということとは何か、私たちの幸福とは何か、社会に必要なこととは何か。もう一度、あなた自身であなたなりに、確かめてみてください。正解は、ありません。しかし、必ず今を生きるあなたに、大きな気づきを与えてくれます。

 
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