ニッポンの木造建築全3本

日本人は、なぜ“木の家”に住むのだろう?

アジアンドキュメンタリーズでは、日本人にとって木の家とは何かを考える3作品を配信。千年の木造建築の技を受け継ぐ宮大工の世界、庶民が育んできた町家暮らしの魅力、そしてモバイルハウスという新しい価値観と向き合いながら、あらためて、日本人は、なぜ“木の家”に住むのだろう?と問いかけます。 

築千年の木造建築から受け継がれる古の叡智 

日本人は、木とともに生きてきた民族です。世界遺産になるような千年を超える巨大な建築も、日本では木で造られてきました。風雨や地震に耐えられる強い構造、高温多湿という気候のなかで快適に過ごせる住環境、これらはすべて古からの叡智を受け継いできた日本の木造建築の高い技術の結晶といえます。また、暮らしの中では、建材としてだけでなく、家具や道具の優れた材料としても木が用いられてきました。そこには材質の魅力に加え、ぬくもりや味わい、さらには香りといった要素も含まれ、木への親しみが私たち日本人のDNAに刻まれてきたといっても過言ではありません。
 

古民家の魅力再発見!リノベーションで街づくり

高度経済成長を経て、都市には鉄筋コンクリート造のビルディングやマンションが建ち並び、もはや木造建築の文化が衰退の一途を辿るのかと思いきや、近年、古民家の魅力を見直す動きも出てきています。空家になった古民家をリノベーションし、新しい住人を募り、現代の生活スタイルに融合させ、暮らしの中で生きた形で町家文化を再生・保存するという取り組みです。福岡県八女市福島の町家の保存活動を描いたドキュメンタリー「まちや紳士録」では、監督自身がこの地区の古民家へと移り住み、ほぼ一年にわたって町並み保存の現状を現在進行形で撮影しています。作品からは“木の家の暮らし”の風情が伝わってきます。 


木でつくる小さな家“モバイルハウス”の自由な暮らし方

一方で、木の伝統とは無縁の「モバイルハウス」という新スタイルの家が登場しました。簡易的に作った二畳程度の小屋に車輪をつけ、土地に固定されない自由さとコストパフォーマンスの高さが特徴です。土地神話、家神話にとらわれがちな日本人の生き方を問う取り組みといえます。しかしこのモバイルハウスも、やはり木で造ることが前提になっています。最近では、大人の趣味として、木造の技を巧みに取り入れたハイスペックなモバイルハウスも現れています。 

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