うま味の秘密全3本

料理にコクや深みを生む「うま味」

私たちは、料理の美味しさを、味や香り、食感、見た目の美しさ、また食事の環境や雰囲気、自らの体調など、あらゆる要素によって感じ取っています。その中でも、味覚の「基本味」が5つあります。「甘味」「酸味」「塩味」「苦味」、そして「うま味」です。私たちの舌には、「うま味」を感じる能力があり、「うま味」を示す物質があることが分かっています。昆布などに含まれるグルタミン酸、かつおぶしなどに含まれるイノシン酸、干ししいたけに含まれるグアニル酸などが有名です。いずれも、日本人が古くから料理に使っていたもので、料理にコクや深みを生むことがわかってきました。

「うま味」は、おふくろの味、ふるさとの味

じつは「うま味」成分には、私たちが「おふくろの味」「ふるさとの味」と感じるための秘密が隠されていることもわかってきました。赤ちゃんが飲む母乳には、「うま味」成分であるグルタミン酸が多く含まれているのです。人間は生まれた時から、「うま味」を感知し、必要な栄養を本能的に識別してきたのです。また、郷土の料理には、古くから受け継がれてきた生きるための食の知恵が活かされてきました。保存食や発酵食、調味料などです。そうした郷土の料理を支えてきたのが「うま味」成分でした。それは日本だけでなく、世界でも愛されてきたものでした。トマトやチーズ、生ハム、アンチョビなど、「うま味」成分を含んだ食材は、私たちの身近に存在するものなのです。

「うま味」は、世界の共通語「UMAMI」へ

日本で発見された「うま味」ですが、和食が無形文化遺産に認定されたことが追い風となり、フランスやイタリア、スペインなど、和食文化を通じて「UMAMI」への興味、関心が高まりました。今では世界の共通語として世界中の料理人に受け入れられつつあります。「UMAMI」をたっぷり含んだチーズを料理に活かしたり、醤油にトマトのフレーバーを加えたり、味噌にチーズを混ぜたりするなど、「UMAMI」を活かした創作料理が新たな発想で生み出され、美味しくヘルシーな料理として世界中で愛されています。料理のジャンルを超えて、さまざまな食文化の壁を越えて、「UMAMI」は世界の食文化をより豊かにしています。

 
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