戦争の記憶全5本

記憶の伝承

太平洋戦争が終わって76年。戦争体験を語り継ぐことは、日本のみならず世界各国で取り組まれています。こと日本においては、戦闘状態にない平和な状況が76年間続いており、過去には「平和ボケ」と揶揄されることも少なくありませんでした。そんな中でも、戦争の悲惨さを後世に伝えるため、証言や資料、映像を残していく活動に汗を流す人たちがいます。戦争経験者が高齢化する中、記憶を形にとどめておける機会は、いまが最後なのかもしれません。

語られない真実

体験者が存命でも、これまでほとんど語られていない戦争体験もあります。むしろ私たちが見聞きしている体験談は、数多の出来事のうち、ほんの一部にしか過ぎないでしょう。声を上げられなかった人、自責の念に駆られている人、スポットが当たらない歴史の裏で生きてきた人もいるのです。しかし近年はその「語られなかった真実」を、記録として残していくドキュメンタリー作品も見られるようになってきました。

終わらない戦後

さまざまな戦争体験にスポットが当たり始めると、いまだに戦争に苦しめられている人たちがいるという事実が見えてきます。生き残ったことに引け目を感じている元軍人の後悔や、祖国に見捨てられ、帰る場所のないまま彷徨い続けている同胞の苦しみに対して、私たちは何ができるのでしょうか。戦争は過去の出来事ではなく、現在にも大きな陰を落としている、現在進行形の問題だといえます。

未来に受け継ぐべきもの

悲惨な体験を繰り返さないために、戦争の恐ろしさや悲しさを、疑似体験で伝えることができます。戦地に殉じた兵士や、戦禍により命を落とした市民の莫大な犠牲の先にあるのが、現在の平和で繁栄した社会。この恩恵を次の世代にも残していくために、私たちは過去に学ぶことができます。過去の戦争を客観視して、それをまた継承していくことで、戦争のない世の中に近づくものだと、私たちは信じています。

 
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