脱北して生きる全8本

世襲三代の特異な国家体制が建国70年を迎える 

北朝鮮は、今年の9月9日で建国70年を迎えます。じつに三代に渡っての恐怖政治による独裁国家の存続は、類まれな、特異な国家体制と言わざるを得ません。国の繁栄ではなく、独裁者と一部の特権層の繁栄のために、人々は搾取されてきたのです。国家に対して少しでも逆らえば、政治犯収容所へ連行され、人間を家畜化する残虐非道な行いに堪え続けなければなりませんでした。 
 

餓死者300万人 それでも金日成の墓所建設に9億ドル 

北朝鮮から脱出する「脱北者」が急激に増えたのは、「苦難の行軍」と呼ばれる1990年代です。大規模な経済難と水害が、そのきっかけでした。当時、北朝鮮では200~300万人もの餓死者が出るという、世界中の誰もが想像を絶する事態に直面し、それでもなお、金日成の墓所建設に9億ドル(約970億円)が使われるなど、人民の生命と尊厳を軽視した国家運営に絶望した人々が、祖国を捨てたのです。いまや韓国入りした脱北者は累計で3万人を超えています。 

あまりにもリスクが高い「脱北」 それでも人々は国境を渡る 

一方、逃亡しても、韓国にたどり着くまでの道のりは決して安全ではなく、万一中国で逮捕され、北朝鮮に送還された場合、命の保障はありません。送還された脱北者らが拘禁施設で経験する屈辱と飢え、暴行や殺人的な強制労働は、これもまた人間の想像を超えた地獄であるという証言もあります。さらに、脱北を決意する上で苦悩することは、自分の逃亡により、無実の家族や知人が厳しい制裁を受けることです。なぜ北朝鮮の人々は、国内にとどまるも地獄、国外へ脱出するも地獄なのでしょうか。 


金正恩政権の締め付けか?脱北者が減少 

近年、「脱北者」は減少傾向にあります。その原因は複数あるとされますが、中朝両国による国境警備の強化、北朝鮮の経済状況の好転のほか、中国政府による脱北ブローカーや支援者の一斉検挙が大きく影響していると考えられています。また、脱北費の高騰も大きな一つの要因です。もはや「資金がなければ脱北できない」と、北朝鮮情報専門サイト「デイリーNKジャパン」編集長の高英起氏は話します。今や脱北資金を確保できるのは、党の幹部や一部の特権層、もしくは先に脱北した家族から仕送りを得られる者に限られてしまうのです。 
 

脱北した人の生きざまと、脱北さえかなわない庶民 

特集「脱北して生きる」では、北朝鮮に暮らす人民の素顔を垣間見られる3作品を配信。北朝鮮を脱出した人々の生きざまと、脱出できない人々の過酷な姿を紹介し、私たち日本人が、隣国・北朝鮮とどう向き合うべきかを考えます。 

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