兵役を考える全4本

各国で復活の機運が高まる徴兵制

徴兵制は、国民に兵役の義務を課し、必要な人員を徴集して軍隊に編入する制度。軍事技術が極度に高度専門化して以降は、志願兵を中心にする傾向にあり、徴兵制は廃止または志願兵制との併用に向かっていました。しかし、ロシアのウクライナ侵攻を受けて、欧州を中心に徴兵制を復活させる国が増えてきました。2014年のロシアによるクリミア半島侵攻後にリトアニアで、次いでスウェーデンでも徴兵制が復活。フランスではイスラム過激派のテロ対策を念頭に復活させました。欧州以外ではモロッコも復活。台湾では中国の軍事的圧力に対する徴兵制復活への支持が高まっています。

兵役を拒否する権利と信条、信念

徴兵制を採用する国であっても、兵役を拒否する人たちがいます。兵役拒否の理由はさまざまですが、戦争・軍務が自己の宗教的信条に反する、また特定の戦争・軍務が自己の政治的信念かに反するという立場から拒否する者を「良心的兵役拒否者」と呼びます。良心的兵役拒否を法制化しているのは、アメリカ、イギリス、フランスなど17カ国に及びます。一方で、代替業務を拒否する者や申請が認められなくても拒否を貫く者は厳しく処罰されています。良心的兵役拒否の権利が認められても、国への忠誠義務、国防協力義務までは解除されないことを示しています。

高まる緊張の中で問われる、日本の国防

ロシアのウクライナ侵攻は、日本国内の世論にも影響を与えています。読売新聞社の全国世論調査で半数以上が、毎日新聞と社会調査研究センターが実施した全国世論調査では、8割弱が「防衛費を増やすべき」だと答えました。これまでタブー視されていたGDP比2%への増額を支持する層も増えています。また、毎日新聞の調査では、反撃能力の保有についても66%が賛成。国防について考えることが、私たちの日常になりつつあります。国際間の緊張が高まり、我が国も紛争と無縁でいられる保証はありません。日本の国防意識が問われているいま、兵役をテーマにしたドキュメンタリー映画で、「国を守る」ことを自分事として考えてみてはいかがでしょうか。

 
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