ピアノとともに全4本

欧州発のピアノ文化が世界各地に根差

17世紀のイタリアで発明されたといわれるピアノは、18世紀になると欧州各地の音楽家が使用。ウィーンでは製造が盛んになり、19世紀前半には英仏でも作られるようになりました。日本にピアノがもたらされたのもこの頃で、国内での製造は1900年に始まりました。当初は欧州を中心に普及したピアノですが、現在ではアジア、中南米、アフリカなど世界の各地域にピアノ曲が存在します。ピアノが国境を越えると、その地でピアノ曲が作られるということから、さまざまな民族に受け入れられる楽器であることをうかがい知ることができます。

人の心に響くのは、音色と平和への思い

音楽には、人の心を豊かにしたり気持ちを鼓舞したりする効果があると言われています。駅や街頭に置かれたストリートピアノの演奏に人だかりができ、拍手が起きる光景は、コロナ禍の今も世界各地で見られます。そこでは聴く人それぞれが、ピアノのメロディに自分の人生を重ね、演奏者と心を重ねて一つの時間を過ごしています。幅広い音域と繊細な響き、楽器から発する音だけで遠くの聴衆にまで届くピアノ。平和の象徴ともいわれるピアノには、弾く者と聴く者の心の距離までも縮める、不思議な力が宿っています。

相互理解を生み出す、世界の共通語

世界の共通語である音楽の中でも、とりわけピアノは異文化の受容力を高める楽器といえます。子供用の小品には、世界中の国々の舞踊や民謡を元にした作品も多く、旋律、ハーモニー、音色、リズムなどに、その国らしい雰囲気がにじみ出ます。ピアノ音楽と通じて他国の文化を理解し、自国の文化を誇りに思う、多様な価値観の受容にもつながるといわれています。人はなぜピアノを弾くのか、なぜ音楽を奏でるのか。異文化同士の対立を理解に変え、共感を促し、「本当の豊かさとは何か」を教えてくれる楽器がピアノなのです。

 
0