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【新登場】水、風、土ぼこり、そしてパン

2021年製作/作品時間27分
撮影地:イラン
製作国:イラン
※全世界から視聴可能
 
アボルファズルは、イラン南東部の砂漠に囲まれた街ファフラジで暮らす男の子。農園を営む父と観光業の母のもとに生まれた彼は、両手がないというハンディキャップを背負いながらも、家畜の世話や農園の手伝いをこなし、学校にも通っている。一番の遊び相手は、母の使用人の娘セターヤシュだが、彼女は出生証明がないため、教育を受けることができない。この地域の住民は、かつてアフガニスタンとの国境を定めた時に二分された。イランに定住した者たちは長らく生活に不自由がなかったが、行政サービスの拡充と共に身元の証明が求められるようになった。しかしそれを証明する術がない。イランには、出生証明書がない子どもが4万人もいると言われている。
 
監督、脚本:マフディ・ザマンプール・キアサリ
プロデューサー:サマイェ・ゼラートカール、マフディ・ザマンプール・キアサリ
撮影:ハサン・セイェディ・パリシャーン、ダヴード・ラフマリ、マフディ・ザマンプール・キアサリ
編集:モハンマドレザー・ヴァタンドゥースト
 
◆教育を受けるために必要な「出生証明書」
日本では就学年齢に達した子どものいる家庭に市役所から通知が送られてきますが、イランでは9月の時点で満6歳に達している子どもがいれば、親が最寄りの学校、或いは入学を希望する学校に直接出向き、政府発行の出生証明書、親の身分証明書、子どもの写真、住所証明、予防接種記録、健康診断書などを学校または教育部に提出します。外国人児童の場合、滞在許可やビザ関連書類も必要です。イランでは憲法第30条で、政府はすべての国民に対して中等教育終了まで無料教育を提供する義務があると規定され、就学率は高いとされています。しかし現実は、出生証明書がないと学校に入学することができません。出生証明書を持たない子どもは、学校から締め出されてしまうのです。
 
[予告編]
 
(受賞歴/映画祭)
 
2022年 ミレニアム・ドックス・アゲインスト・グラビティ映画祭(ポーランド) 最優秀短編児童映画賞受賞
2022年 ソウル・グロ国際児童映画祭(韓国) 最優秀クリエイティブ賞受賞
2022年 ドック・エッジ映画祭(ニュージーランド) 審査員特別言及賞受賞
2022年 オリンピア映画祭(ギリシャ)最優秀短編ドキュメンタリー賞受賞
2021年 アムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭(オランダ) 審査員特別言及賞受賞
 
2023年 ビッグ・スカイ・ドキュメンタリー映画祭(アメリカ) オフィシャルセレクション
2022年 テッサロニキ・ドキュメンタリー映画祭(ギリシャ) オフィシャルセレクション
2022年 ミラーダドックス(スペイン) オフィシャルセレクション
 
2022年 ザグレブ国際ドキュメンタリー映画祭(クロアチア) オフィシャルセレクション
2022年 GZDOC広州国際ドキュメンタリー映画祭(中国) オフィシャルセレクション
2022年 シカゴ国際子ども映画祭(アメリカ) オフィシャルセレクション
2022年 ゴールデン・アプリコット国際映画祭(アルメニア) オフィシャルセレクション
2022年 ドッカー・モスクワ国際ドキュメンタリー映画祭(ロシア) オフィシャルセレクション
2022年 メディアウェーブ映画祭(ハンガリー) オフィシャルセレクション
2022年 ヴェリテ国際ドキュメンタリー映画祭(カナダ) オフィシャルセレクション
2022年 チューリッヒ・イラン国際映画祭(スイス) オフィシャルセレクション
2022年 ゴールデン・サフラン映画祭(トルコ) オフィシャルセレクション
2022年 リフレクション・オブ・ディスアビリティ映画祭(イラン) オフィシャルセレクション
2022年 エルミタージュ・ドキュメンタリー映画祭(ロシア) オフィシャルセレクション
2022年 シアトル国際児童映画祭(アメリカ) オフィシャルセレクション
2022年 フローレンス・ア・ブルーム映画祭(イタリア) オフィシャルセレクション
2021年 イフラヴァ国際ドキュメンタリー映画祭(チェコ) オフィシャルセレクション

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