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【新登場】見捨てられた人びと

【日本初公開】
原題:THE LAST MAN
2020年製作/作品時間60分
撮影地:イギリス、インド
製作国:インド
 
インドのカースト最下層から、不可触民「ダリト」の人々に与えられた仕事の実情と、彼らの苦悩を映像に収めたドキュメンタリー。汚物清掃に従事する者たちは、手作業で街中のごみをかき集め、排泄物にまみれたトイレや下水管を掃除する日々を送っている。マンホールの中は汚物だけでなく、有害なガスが溜まることもあり、仕事中に命を落とす作業員は少なくない。そして、死亡時の補償金どころか、仕事の報酬も満足に受け取れない。皮革業を営んでいた者たちは政府に看板を奪われ、動物の死骸から皮を剥がす作業だけが残った。ヒンドゥー教の聖地、バラナシで死体の火葬に従事する男は、死体を扱う仕事から逃れられないことを嘆く。これが、不可触民への差別を公然と行うインド社会の現実だ。
 
監督:ダクシン・チャラ
プロデューサー:マニーシャ・マガンジ、サミール・マガンジ、ナヴィーン・ジュダ、ダクシクマール・バジュランゲ
撮影:アンシュル・アグラワル、モハール・ムクンド・メイト、デバシシュ・クマール
編集:パンカジ・リシ・クマール
音楽:ソニア・アワスティ

◆カーストの階級から外れた不可触民「ダリト」
インドの不可触民「ダリト」は、身分制度「カースト」の階級から外れた“社会の底辺”にあたる人々で、その数はおよそ2億2000万人。インド人口の16.2%を占めています。ダリトが就く職業は、死体処理や清掃など上位カーストの人たちが忌み嫌う“不浄な仕事”。世代を超えて半ば強制的に世襲されられることが多く、そのサイクルから抜け出す機会はほとんどありません。不衛生で危険な上に賃金は安く、多くのダリトが日々の生活もままならない状態です。ヒンドゥー教徒であるにもかかわらず、ヒンドゥー寺院への立ち入りが禁止され、上位階級が使う井戸や貯水池も使えません。ダリトはインド社会から分離され、厳しい差別の被害をこうむっているのです。
 
 
[予告編]
 
(受賞歴/映画祭)
 
2021年 7th Arts国際映画祭(インド・トリヴァンドラム) 功労賞(Award of Merit)受賞
2021年 ケーララ国際ドキュメンタリー&短編映画祭(インド) ケーララ州映画賞・長編ドキュメンタリー部門受賞
2020年 スタジオ・シティ国際映画祭(アメリカ) ドナルド・E・レイシー・ジュニア社会正義賞受賞

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