自閉症を治すホースセラピーとモンゴルへの旅!ベストセラーとなった感動の実話『ザ・ホース・ボーイ~奇跡の旅~』

 
 

今回のドキュメンタリー映画紹介は、自閉症スペクトラム障害を持つ息子のために、両親がモンゴルの大草原でホースセラピーを試みる『ザ・ホース・ボーイ~奇跡の旅~』です。馬との触れ合いや乗馬療法が、自閉症児の心にどのような変化をもたらすのかー。馬と人間の関係やモンゴルの大自然とシャーマンによる儀式など文化の奥深さにも触れることができます。本作は、単なる自閉症治療の記録ではなく、ニューヨークタイムズで、ベストセラーにもなった家族の愛と挑戦を描いた感動の実話です。それでは作品紹介をさせていただきます。
 

<作品紹介>

ドキュメンタリー作品タイトル:ザ・ホース・ボーイ~奇跡の旅~

自閉症の子供を癒すモンゴル・シャーマニズム巡りとホースセラピー!馬と家族の絆を描いた感動ドキュメンタリー~

 
原題  The Horse Boy
制作年/作品時間  2009年製作/作品時間93分
撮影地  モンゴル・アメリカ
製作国  アメリカ
監督  マイケル・オリオン・スコット
 
作家で元調教師の父と心理学者の母が、自閉症の幼い息子を治療するため、最善の医療を求めて奔走するものの、なかなか成果が得られない。そんな折、馬と接することで、今までに見たこともないうれしそうな安らいだ表情を息子が見せたことに夫婦は驚き希望を抱く。そこで父は、息子の癒しを求めて、古くから馬と人間が深い関わりを持つモンゴルの大草原へ息子を連れていき、馬に乗せて地元の神聖なシャーマンを巡り、自閉症の治癒のために祈祷を受けさせようと決意する。馬とシャーマニズムの癒しが交差する世界唯一の場所、モンゴルで、本当に心の癒しが得られるのか?数々の挫折を乗り越えながら、一歩ずつ希望に向かっていく家族の物語。

[ドキュメンタリー作品・予告編]
 



<『ザ・ホース・ボーイ~奇跡の旅~』ドキュメンタリー作品の概略>

自閉症と診断された息子のローワン。自閉症の病気に関する矛盾した情報に混乱し、治療は思うように進まない。ある日、親から逃げるようにベッツィーという馬のところに向かうローワンを馬の上に乗せると、馬と話始めた。心を開いた姿を見た父親はひらめく「地球上で馬を使って治療ができる場所はどこか」と。ホースボーイのモンゴルへの奇跡の旅が始まります。
ホースセラピーの効果を信じ、モンゴルの広大な大草原で馬と触れ合いながら、伝統的なシャーマニズムの儀式を通じて息子の変化を追います。

   

<作品のキーワード解説①:自閉症とは>


■自閉症スペクトラム障害(ASD)の概要

「自閉症スペクトラム障害」・「自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder)」は、発達障害の一種であり、主にコミュニケーションや対人関係が苦手で、特定の興味や行動パターンの繰り返し等をする特徴を持ちます。個々の症状は多様であり、軽度から重度まで幅広いスペクトラムが存在します。
米疾病対策センターCDCによると、アメリカに住む子供の自閉症割合は、2010年時点で68人に1人、2022年に31人に1人と報告されています。


 

■自閉症の特徴

・社会的な相互作用の困難:視線を合わせることが苦手、他者の感情を読み取るのが難しい。
・言語や非言語コミュニケーションの障害:言葉の遅れ、ジェスチャーの理解が難しい。
・特定の興味やこだわり:特定の物や活動に強い執着を持つ。
・感覚の過敏または鈍感:音や光に敏感、特定の食感を嫌うなど。


■自閉症の治療法

現在、自閉症に対する根本的な明確な治療法は存在しませんが、療育プログラムや環境調整を通じて、生活の質を向上させることが可能とされています。

◇主な治療法◇

行動療法(ABA:応用行動分析)  子供の行動を分析し、適切な行動を促す。
言語療法  コミュニケーション能力を向上させる。
感覚統合療法  感覚過敏や鈍感を緩和する。
ホースセラピー  馬との触れ合いを通じて、心身のバランスを整える。
環境調整  生きづらさを感じないように、特性に合わせた生活環境に変えていく。


<作品のキーワード解説②:ホースセラピーとは>

ホースセラピー(乗馬療法)とは、馬と触れ合うことで心身のリラックスや健康を促進する治療法の一種です。動物介在療法の一環として、自閉症児や発達障害を持つ子供に対して有効とされています。馬の規則的な動きが神経系を刺激し、バランス感覚や筋力を向上させるだけでなく、心の安定にもつながるとされています。
また、馬との信頼関係を築く過程で、自己表現やコミュニケーション能力の向上も期待できます。本作では、ホースセラピーが自閉症児の療育にどのような影響を与えるのかが実際の体験を通して描かれています。

 
 

<作品のキーワード解説③:モンゴルのシャーマニズムとは>

シャーマニズムとは、自然と交信し、霊的な力を通じて癒しを行う信仰体系の一つです。モンゴルでは古くからシャーマニズムが受け継がれており、病気の治療や精神的な安定を求めるためにシャーマンの儀式が行われています。

■シャーマンの役割

・霊的な存在と交信し、病気や悩みの原因を探る。
・伝統的な儀式を通じて、心と体のバランスを整える。
・モンゴルの大自然と調和することで、癒しの効果を生み出す。

本作では、シャーマンの儀式を通じて、主人公たちがどのような体験をし、息子の変化を目の当たりにするのかが描かれています。

 

<作品中で試される自閉症へのアプローチ>


■モンゴルの壮大な自然と馬の癒し効果

本作の舞台となるのは、モンゴルの大草原です。モンゴルは馬と人間の関係が深く、遊牧民の生活において馬は欠かせない存在です。馬のセラピー効果は科学的にも注目されており、乗馬療法やホースセラピーの効果が世界中で研究されています。
このドキュメンタリーでは、馬と触れ合うことで自閉症児の療育にどのような変化が現れるのかが丁寧に描かれています。特に、馬との触れ合いが子供の感情の安定に与える影響や、モンゴル文化が持つ自然療法の魅力が映し出されています。


■シャーマニズムと伝統的治療法

モンゴルには古くから伝わるシャーマニズムが根付いています。本作では、シャーマンの儀式を通じて、自閉症児と家族がどのような体験をするのかが描かれています。モンゴルのシャーマンが行う伝統的治療法は、現代医学とは異なるアプローチですが、自然と調和する癒しと神秘的な力を借りて治癒に臨みます。
 
この作品を通して、ホースセラピーや乗馬療法、自閉症と動物療法、大自然やシャーマニズムによる精神的な癒しがどのように結びついているのかを知ることができます。
 

<『ザ・ホース・ボーイ』ドキュメンタリー作品はこんな方におすすめ!>

1. 自閉症スペクトラム障害や自閉症治療に関心がある方
本作では、自閉症児の療育における新たな可能性を提示しています。自閉症治療やスペクトラム治療に関心のある方にとって、モンゴルの大自然への旅という環境変化やホースセラピーがもたらす効果を知る貴重な機会となります。
 
2. ホースセラピーや動物介在療法に興味がある方
動物介在療法の一環として、ホースセラピーの効果が科学的に証明されつつある中、本作では実際に馬と触れ合うことで子供がどのように変化するのかが丁寧に記録されています。馬のセラピー効果や乗馬療法に関心のある方にとって、馬との触れ合いがもたらす癒しの力を知ることができ非常に参考になります。
 
3. モンゴルの文化やシャーマニズムに興味がある方
モンゴルの大草原を舞台にした本作は、モンゴルの風景や遊牧民の生活シーン、馬との共生を大切にする文化、シャーマンの儀式やモンゴルの伝統的治療法がどのように行われるのかなどを知ることができ、モンゴルのドキュメンタリーとしても魅力がつまった作品です。
 
4. 感動の実話を求める方
家族の絆や、子供の成長を描いた感動の実話が好きな方にも、本作はおすすめです。自閉症に苦しむ家族が、癒しの旅を通して変わっていく姿に、心を動かされることでしょう。


 
 
「愛する者のためにどこまで遠くに行けるだろうか。」
『ザ・ホース・ボーイ~奇跡の旅~』は、ホースセラピーやモンゴルの伝統文化、自閉症治療に関心のある方にとって、非常に価値のあるドキュメンタリー映画です。馬の癒し効果やシャーマニズムの儀式を通じて、家族の成長を描いた感動の実話であり、ニューヨークタイムズで、ベストセラーになった【The Horse Boy】の感動物語です。ぜひご覧ください。

【コラム】おすすめ!必見作品『ザ・ホース・ボーイ~奇跡の旅~』

アジアンドキュメンタリーズの配信作品の中から、今、特に注目されている人気の話題作をピックアップしてご紹介させていただきます。
 
ドキュメンタリー作品ページはこちらからご視聴下さい。

『ザ・ホース・ボーイ~奇跡の旅~』 https://asiandocs.co.jp/contents/140


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