本編を視聴するには、視聴条件をご確認ください

メコン川の命脈

【日本初公開作品】
原題:Blood on the River
2020年製作/作品時間48分
撮影地:タイ
製作国:タイ
 
漁師のアオフは、メコン川をはさんでラオスと国境を接する、タイ北部のチェンカーンに住んでいる。この地域では、数年前まで豊漁続きだったが、近年は熟練の漁師であるアオフでさえ一匹の魚さえ獲れないことが多くなった。川の水かさが急な増減を繰り返すようになり、魚の居場所が変わったのだ。原因は上流のラオスで建設中のサヤブリダム。発電システムの試験をする度に水位が変動していたのだ。川とともに生きる漁師たちの生活は大きな岐路に立たされた。そして2019年10月、サヤブリダムの運用が始まった。ダムの下流に住む人々の暮らしはどうなるのか。メコン川でのダム建設は続いている。
 
監督:ティーラユット・ウィーラカーン
 
◆中国のダム建設に物言えぬ下流域諸国◆
中国のチベット高原を起点にミャンマー、ラオス、タイ、カンボジア、ベトナムを流れるメコン川は6,000万人の流域住民の生活を支える重要な河川。上流域の中国とラオスでは近年、治水や発電のためにダムの建設が相次いでいます。下流のタイやベトナムでは毎年のように水不足が問題化。流域で11のダムを管理する中国が、下流への水の流れを制限しているためという見方が強まっています。2019年にはメコン川下流で深刻な干ばつが発生しました。米国調査会社からは、中国がメコン川上流に建設したダムで大量の水を堰き止めていたと報告書が出されています。しかし、ラオスが発電のために建設するダムは中国資本。カンボジアも、インフラ整備で中国の支援に頼り切りなのが実情です。  

[予告編]

カテゴリ

お気に入り登録

お気に入り登録数:45