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スタジアムの奴隷たち

【日本初公開作品】
原題:Football Hell
2015年製作/作品時間45分
撮影地:カタール
 
2022年ワールドカップの開催国、カタールのスタジアム建設の裏で行われている“奴隷的搾取”の実態を暴いた作品。建設現場の移民労働者たちのほとんどが取材を拒否した。真実を語ると解雇されるためだ。数少ない告発者に案内された先は、水が流れないトイレ、空調のない部屋に10人以上が住まわされていた。ビル建設が止まらない富豪の街にはほとんど人がおらず、それを造った労働者は郊外のキャンプ暮らし。契約書の給料の半分以下しか受け取れず、パスポートは取り上げられ、奴隷同然の扱いで週7日の労働。過労死の数は公表されない。何千もの労働者の命と引き換えに、ワールドカップが開幕する。
 
監督・製作・リポート:ジョニー・ミラー  
撮影:レオ・マテイ  
編集:プラ―・エシュン
 
◆繁栄の陰に、移民労働者への差別的待遇◆
石油を通じて大幅な経済成長を遂げた湾岸諸国には、国外から移民労働者が流入。その数は増え続け、2018年にはUAEとカタールで人口の87%以上を移民が占めました。湾岸諸国全体としても人口の半数以上が移民。急激な経済成長の陰で、移民労働者への差別的扱いが問題となっています。背景にあるのはアラブ諸国の移民保証人制度。多くの場合、雇用主によってパスポートが保管され、移民労働者は雇用主の許可なしに転職も、帰国・出国もできません。不当な扱いを受けても、自分を守ることもできないのです。強制労働や虐待に発展することもあり、「現代の奴隷制度」とも言われています。

[予告編]

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