特集「短編集 わたしの家族」(全6本)

◆親と子の、不変の関係と変わりゆく関係
家族の関係の中で、最も強いのが親子のつながり。特に親にとっての子は、自分の命よりも大切な存在という人が多いでしょう。「我が子のためなら何でもできる」という思いは世界共通。子どもの幸せを願う親心は、いつも涙を誘います。一方で、親に対する子どもの気持ちには変化も見られます。深い愛情と尊敬の念を持って親を支える子がいれば、年老いた親と疎遠になったり、虐待したりと、愛情を失った親子関係も存在します。現代のさまざまな親子像から、絆について考えることができる作品を用意しました。
 
◆終生のパートナーとの出会いを求めて
親子関係に次いで強いのが夫婦の絆。人生2度目の伴侶を求めて生きる人たちの心のうちにカメラが迫りました。高齢の男女を婚活に駆り立てるのは、加齢とともに大きくなる孤独感なのか、恋愛の魅力なのか。一人で生きることと二人で生きること、環境の変化がもたらす心情の起伏は誰しも経験があるものでしょう。孤独な生活に別れを告げ、終生のパートナーを得る喜びをもまた、人類共通なのでしょう。
 
◆グローバル社会での家や家族の意味
世界がグローバル化、ボーダーレス化していく中で、「個人」と「家」「家族」の関係が少しずつ変わってきました。とりわけ異文化を経験した人たちは、旧来の人間関係や家族関係を違った角度から観察することができ、ときに愛着を深め、ときに違和感を覚えることもあります。人は出会いによって自らの知見を高め、価値観を変えていきます。家に居心地の悪さを感じたとしたら、家族や家が変わっ

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