特集「しあわせの尺度」(全4本)

◆よりよく生きるための指標とされる二つの軸
「人生100年時代」と形容されることがある現代、長く生きるだけでなく「よりよく生きる」ことが注目されています。近年目にすることが増えた「ウェルビーイング(well-being)」という言葉は「個人や社会のよい状態」と訳されます。個人にとっての良い状態とは、「人生への幸福感や満足感」「うれしい、楽しいなどの感情」など主観的なもの。社会にとってのよい状態とは、平均賃金や大学進学率など統計データとして測れるもの。自分とともに、周囲の人も幸せになることがウェルビーイングの理想といえます。
 
◆個人の主観や国民性で評価が変わる幸福度ランキング
国連の持続可能ソリューションネットワークが毎年発表する「世界幸福度ランキング」。各国の国民が自身の生活をどのように評価しているかを基に、幸福度を測定・ランキングしています。日本の幸福度は147カ国中55位。幸福度の調査は他の機関でも発表されますが、日本の評価は概ね低い傾向にあります。これは日本人が悲観的というよりも、幸福度が「普通」と感じた場合、5段階評価で3を選択する人が多いという国民性によるものと言われています。多くの国では、問題が起きていなければ迷わず5を選ぶ人が多いため、中間評価の日本は相対的に低くなるのです。一方、ランキングで8年連続1位を獲得しているのはフィンランドです。安全な社会と充実した福祉制度、自然へのアクセスが容易なことなど、物質的な豊かさよりも、心の豊かさを求める国民性であるといえます。
 
◆改めて見直してみる、幸せへのアプローチ方法
人間が生きていく上で、常に追求していることが「幸せ」です。日々の生活を楽しむことも、趣味に打ち込むことも、仕事に没頭することも、この世で生きている間に行う行動の全てが、幸せの実現を求めるものといえます。しかし、幸せの基準は人それぞれです。ある人にとっては幸せな事象が、他の人には不幸な出来事ということもあります。万人に普遍的な幸せが存在しないということは、幸せとは人それぞれが自分の中に見出すものといえます。あなたはどんなときに幸せを感じますか? いま幸せですか? よりよい人生を送るために、幸せへのアプローチを考えてみませんか?
 

お気に入り登録数:0

カテゴリ