ヨーガの世界全2本

発祥は紀元前4千年のインダス文明

菩提樹の下で「ヨーガ」によって悟りを開いた仏陀。インドの人々は紀元前4千年のインダス文明の時代から、樹の下で沈思黙考に浸る修行をしていました。それは心身を鍛錬によって制御し、精神を統一し、人生究極の目標である輪廻からの「解脱」に至ろうとするものでした。

自分とつながり、宇宙とつながり、神とつながる

「ヨーガ」という言葉には、つながるという意味があるといいます。自分とつながり、宇宙とつながり、神とつながる修行です。呼吸を調整しながら、あるものを思念瞑想し、ついには恍惚状態となって、その対象と合体するのです。「ヨーガ」はインドの諸宗教と深く結びついており、バラモン教、ヒンドゥー教、仏教、ジャイナ教の修行法です。仏教に取り入れられた「ヨーガ」の行法は、中国・日本にも伝えられ、坐禅となりました。

世界で流行する「ヨーガ」の身体的エクササイズ

一方1990年代後半から世界的に流行している、身体的ポーズ「アーサナ」を中心にしたフィットネスのような「現代のヨーガ」は、宗教色を排し、身体的なエクササイズとして行われています。現代のヨガブームは、瞑想や呼吸法による精神の安定やリラグゼーション効果、各種ポーズによるストレッチ効果、さらにダイエット効果、デトックス効果に惹かれた人々が盛り上げたもの。日本でも一般的に知られている「ヨガ」は、こうした健康法のようなものです。では、古代インド発祥の「ヨーガ」の世界は、途絶えてしまったのでしょうか?

解脱を最終目的に「ヨーガ」の実践を積むサドゥー

じつは驚くべきことに、インドでは、現在でも「サドゥー」と呼ばれるヒンドゥー教におけるヨーガの実践者や放浪する修行者がインド全域とネパールに、400万人から500万人ほどいるといわれています。彼らは、あらゆる物質的・世俗的所有を放棄し、肉体に様々な苦行を課すことや、瞑想によりヒンドゥー教における最終的な解脱を得ることを人生の目標としているといいます。

古代インドから受け継ぐものとは何か

私たち日本は、欧米文化の多大な影響を受け、社会が急速に近代化してきました。しかし、インドでは、今なお呪術や魔法を信じる人が少なくなく、「サドゥー」は聖者として一定の尊敬を受ける存在です。今回の特集では、「ヨーガ」を通して、古代インドから受け継ぐものとは何かを2本のドキュメンタリー映画から紐解きます。

 
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