冤罪を知る全3本

検察の暴走は誰が止めるのか?

昨今、「検察の独立性が危ぶまれる」という声が大きな世論となって沸き起こったことは記憶に新しいのですが、「検察の暴走は誰が止めるのか?」という問いが、ほとんど議論にならなかったのは、辞任した黒川検事長の賭け麻雀問題で明らかになったように、大手マスコミと検察の癒着が常態化していたからなのでしょうか。

自分たちの判断だけを唯一の正義とする検察

1967年に茨城県で発生した強盗殺人事件「布川事件」で犯人として29年も投獄された冤罪被害者の桜井昌司さんは、検察をめぐる騒動について、「黒川が辞めて林が東京高検検事長になったそうだが、どっちだろうと検察庁自身が腐っているのだから検察庁が変わろうはずはない。昨日も今日も、そして明日も、何も変わらずに自分たちの行った判断だけを唯一の正義だとして無実の人を犯罪者に作りあげた上、無実の証拠を隠し続けることだろう」とコメントしています。(2020-05-27 桜井昌司『獄外記』より)

冤罪の責任を問われない警察・検察・裁判所

警察や検察の暴走によって、極めて深刻な人権侵害である「冤罪」が生み出されているということや、また、そうした冤罪被害がメディアと権力の癒着によって生みだされるという実態を国民はほとんど知りません。そして、実際に冤罪によって深刻な人権侵害が明らかになっても、不当な捜査をした警察官や検察官、誤った判決を下した裁判官の責任を問う法律が日本にはないという現実があります。

人間の尊厳を踏みにじる冤罪

ドキュメンタリー映画作家、金聖雄監督による〝冤罪三部作〟は、あまりに理不尽な冤罪の現実を明らかにしつつ、冤罪被害者の日常を丹念に追いながら、彼らの心情と真摯に向き合ったドキュメンタリー映画です。今回の特集「冤罪を知る」を通して、いかに冤罪が、一人の人間の尊厳を踏みにじるものなのか、私たちの想像を絶する深い闇と、それでも戦い続ける被害者と支援者の生き様を伝えます。

 
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