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マザーランド 世界一いそがしい産科病院

【日本初公開作品】
原題:Motherland
2017年製作/フィリピン/作品時間94分
 
ここは地球上で最も忙しい産科病院のひとつ、「Dr.ホセ ファベラ記念病院」。1日平均で60人が誕生し、ピーク時には24時間以内に100人もの赤ちゃんが生まれるという。その病院の内部を自由に撮影したドキュメンタリーは、母親たちのありのままの姿を記録している。リー、アイラ、レルマの3人の女性たち、他の母親、その家族、医師、ソーシャルワーカーなど。会話に耳を澄ませると、彼女たちが直面しているさまざまな事情が見えてくる。家庭に抱える困難を打ち明けあい、励まし合い、彼女たちは「超」ポジティブ思考だ。時には下ネタも交えたユーモアがさく裂しながら、陽気に笑う母親たちの「強さ」がすがすがしい。
 
監督:ラモーナ・S・ディアス  
編集:リア・マリノ  
撮影:ナディア・ハルグレン  
製作:ラモーナ・S・ディアス、レイ・クエルド  
エグゼクティブ・プロデューサー:ブリランテ・メンドーサ
 
◆貧困家庭を支える最後のセーフティネット◆
国民の貧困率が高いフィリピンでは、出生率の高さが大きな課題になっています。政府は、現在の女性1人当たり約3人の出生率を、将来的には2人に抑制したいとしています。本作の撮影現場である「Dr.ホセ ファベラ記念病院」は、非常に貧しい妊婦たちを支える最後のセーフティネットとして機能している公立病院です。病院がすべての世話をしてくれるのではなく、自分でできることは自分でしなければなりません。そして、入院する母親たちが互いに支え合う姿が印象的です。時には、他の母親の赤ちゃんに母乳をあげることもあるのです。いのちの誕生への喜びは世界共通ですが、この病院で生まれるコミュニティは、貧困の苦悩だけでなく、フィリピンらしい、愛に満ちあふれたあたたかさ、おおらかさ、そして、母と子の生き抜く強さを感じさせる場所です。

[予告編]
 
(映画賞/映画祭)
2017年 サンダンス映画祭2017 ワールドシネマドキュメンタリー特別審査員賞受賞
2018年 インディペンデント・スピリット賞 ベストドキュメンタリー ノミネート
2017年 メルボルン国際映画祭2017
2017年 Docville 国際ドキュメンタリー映画祭
2017年 ベルリン国際映画祭

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