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旅する大理石 ギリシャから中国へ(ノーカット版)
【日本初公開】
原題:A Marble Travelogue
2021年製作/作品時間97分
撮影地:中国、ギリシャ
製作国:オランダ、フランス、ギリシャ、アメリカ、韓国、中国、日本
大理石はギリシャの特産品であると同時に、文明の象徴でもあった。栄華を誇った古代ギリシャ時代は、大理石で神殿を築いた。そして今、大理石はアテネの港から積み出され、中国へと運ばれている。どん底のギリシャ経済と成長を続ける中国経済の差が如実に現れている。ギリシャは中国を格好のビジネスパートナーととらえ、官民挙げて接近中だ。欧米が中国の消費に商機を求める一方、豊かになった中国の石工たちは、市場を海外に求め始めた。中国にやってきた大理石は、加工されて欧州へと売られてゆく。大理石の行方に、チャイナマネーの巨大なうねりが生み出す経済のねじれが垣間見える。
監督:ショーン・ワン
プロデューサー:ジア・ザオ、ジジアン・ワン
撮影:シャン・シャン、カルロス・ムニョス・ゴメス・キンテロ、ショーン・ワン
編集:タオ・グー、クラウディオ・ヒューズ、ショーン・ワン
◆経済力を武器に、欧州に接近を図る中国◆
一帯一路は、中国の習近平国家主席が2013年に提唱したシルクロード経済圏構想。中国と欧州を、中央アジア経由の陸路とインド洋経由の海路で結ぶ構想です。途上国は中国の協力で自国の経済発展が促されると期待し、先進国は自国企業のプロジェクト参入を狙っていました。ギリシャのピレウス港は、中国が一帯一路における欧州への拠点に位置づける重要な港です。2008年に中国の国有海運最大手、コスコが運営に参入。以降、貨物の取扱量は約7倍に増え、2021年の貨物取扱量は欧州4位に成長しました。しかしコスコが主導したコンテナ埠頭の建設では、ほとんどの建機や資材が中国から持ち込まれ、「地元への経済効果も期待ほど波及していない」と中国への不信感も広がっています。
[予告編]
(映画賞/映画祭)
2022年 Bergamo映画祭 ベストフィルム賞受賞
2022年 Thessalonikiドキュメンタリー映画祭 国際コンペティション賞受賞
2022年 Reykjavik国際映画祭 ベストドキュメンタリー賞受賞
2022年 DocsBarcelona映画祭 ベストドキュメンタリー賞ノミネート
2022年 DocAviv映画祭 Depth of Field Competition賞ノミネート
2022年 Docville映画祭 Jury賞ノミネート
2022年 Hainan国際映画祭 ベスト編集ドキュメンタリー賞ノミネート
2021年 Amsterdam国際ドキュメンタリー映画祭
2022年 CPH:DPX映画祭
2022年 Melbourne国際映画祭
2022年 HotDocs国際映画祭
2022年 Vision du Reel国際映画祭(スイス)
2022年 Art of the Real映画祭(イギリス)
2022年 DMZ国際映画祭映画祭(韓国)
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