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幻の家

【日本初公開作品】
原題:No Place Like Home
2022年製作/作品時間67分
撮影地:スリランカ、ノルウェー
製作国:ノルウェー
 
生後7週間でノルウェー人夫婦の養子となったプリヤンギカが、生母の住むスリランカを訪ね、自らの人生と向き合う。物心つく頃から出自への疑問を募らせる彼女は、12年がかりでコロンボに住む母を見つけたが、ほどなく母は亡くなってしまった。母から聞いた自分の誕生秘話と養子縁組までの経緯。そこで新たな疑念が湧いてきた。児童養護施設で行われていた不正な養子縁組。オランダの団体により、1980年代に1万1000人の子どもがスリランカから欧州に“売られた”という。幾度かのスリランカ滞在を経て、少しずつ明らかになってゆく真相。自分の中にある空白を埋めようとするプリヤンギカは、奔走の果てに何を見るのか。アイデンティティーを問う作品だ。
 
監督・脚本:エミリー・ベック  
製作:カリアンネ・ベルゲ  
製作総指揮:カルステン・アーノンセン  
音楽:テレーセ・オーネ  
撮影:マリウス・キルダルセン
 
◆非合法な団体が暗躍した養子縁組◆
“救世軍”は、キリスト教系の社会活動団体。世界各国で、シングルマザーとその子どもを保護する活動を行っています。シングルマザーが子どもを自分で育てると決断した場合、救世軍は最初に母親の家族に連絡を取ります。子どもを養子に出すという決断を下せば、救世軍は育児審査局に連絡して養子に出す準備をし、裁判への出廷を含め、法的な手配を全て整えます。しかし1980年代以前は、非合法な養子縁組団体が跋扈。多額の金銭を受けて何千人もの子どもを欧州に“売った”のです。作品の舞台でもあるノルウェーでも、不透明な状況で養子縁組された子どもが200人以上いると言われています。

[予告編]

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