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私の心、レイラ

~クルド人女性が市長に就任し街の復興を進める中、政府はクルド人を弾圧。ジズレ包囲戦の真相に迫る作品~

 
【日本初公開作品】
原題:Dil Leyla
2016年製作/作品時間71分
撮影地:トルコ
製作国:ドイツ
※全世界から視聴可能
 
トルコ東部にある、クルド人が多く暮らす町、ジズレ。2014年の市長選挙では、26歳の女性、レイラ・イムレットLeyla Imret)が圧倒的な支持を得て当選。彼女は、トルコで最年少の市長として市政を担うことになった。レイラはこの町で生まれたが、父親がトルコ軍に殺害された後、5 歳のときにドイツに逃れた。20年以上の時を経て帰国し、彼女は市長として市政を担うことになったのだ。死別した父への思いを抱きながら故郷へ戻った彼女の目標は、内戦で荒廃した町を癒し、美しくすることだった。しかし、トルコ議会選挙の前夜、すべてが変わり、かつての恐ろしい記憶がこれまで以上に現実のものとなっていった。トルコ国内でのクルド人に対する激しい弾圧の現実を記録したドキュメンタリー映画。
 
監督:アスリ・オザルスラン 
製作:イゴール・ドヴガル、サブリナ・プロスケ  
撮影:カリーナ・ニューボーン
 

<作品の見どころ・社会問題提起>

◆トルコ軍によるクルド人“虐殺”に、国際社会は沈黙◆

2015年9月、トルコ軍はクルディスタン労働者党クルド労働党PKK)に対する軍事作戦としてジズレを封鎖(ジズレ包囲戦)。この間に約300名の人々が殺害されました。2016年6月、ドイツの弁護士が戦争と人道的犯罪に対し、エルドアン政権を相手に法的措置を取りました。それによると、殺害された人々の多くが生きたまま焼かれ、家族は遺体の埋葬も検視も許されませんでした。「この人道を踏みにじった犯罪に、正当性はない」と、市長を解任されたレイラ・イムレットは強く訴えかけます。トルコでは、今なおクルディスタン労働者党との戦闘において、治安部隊による一般民間人の殺害、拷問、虐待、過剰な武力行使、その他の人権侵害が続いているとの訴えがありますが、EU(欧州連合)をはじめ、国際社会は沈黙しています。
クルド人は、数千万人の民族ですが、トルコや周辺国の中で抑圧され、イラク、イラン、シリアなど、世界各地に移住した背景があり、国を持たない民族として、紛争や戦争に巻き込まれてきた歴史があります。クルド人女性は女性の自由や解放、権利と平等に力を入れ、女性の防衛部隊があり、ISILとの戦いで戦果を上げる活躍をしました。ただ、クルド人への迫害や差別、弾圧は現在も続いています。

[予告編]
 
(受賞歴/映画祭)
2016年 IDFA映画祭(オランダ) IDFA学生のためのコンテスト賞受賞
2017年 FIDADOC アガディール国際ドキュメンタリー映画祭(モロッコ)人権賞受賞
2017年 ニュルンベルク 国際人権映画祭(ドイツ) OPEN EYES YOUTH審査員賞受賞
2018年 SI STAR映画祭 女性監督賞受賞
2018年 FILMS FEMMES MEDITERRANEE MARSEILLE映画祭(フランス) LA PRIX DUドキュメンタリー賞受賞
2018年 ナンシー国際映画祭(フランス) MENTION DU JURY賞受賞
2018年 マルセイユ映画祭(フランス) 最優秀ドキュメンタリー賞受賞

2017年 MOVIES THAT MATTER映画祭(デンマーク) オフィシャルセレクション
2017年 ONE WORLD映画祭(ルーマニア) オフィシャルセレクション
2017年 テッサロニキドキュメンタリー映画祭(ギリシャ) オフィシャルセレクション
 

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