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バラナシ 死のホテル

【日本初公開作品】
原題:BY THE RIVER
2020年製作/作品時間25分
撮影地:インド
製作国:オーストラリア
 
インドで最も神聖な都市とされるバラナシ。ヒンドゥー教の信者にとって、この町で死にガンジス川で火葬されることは、輪廻からの解脱を意味する。町には解脱を望む人が死を待つためのホテルが複数ある。自殺は教義に反するため、滞在が40年にも及ぶ客もいる。死を待つ滞在者、遺体を焼く火葬業の男、1万人以上の死者を見送ったホテルの管理者、それぞれが “死”と向き合って暮らしている。ヒンドゥー教の宗教観や家族観を通して、生きることと死ぬことの意味について掘り下げるドキュメンタリー。“聖地”でカメラが捉えたものは、単なる儀式ではなく、信者たちの生き方そのものだ。
 
監督:ダン・ブラガ・ウルベスタッド  
製作総指揮:チャル・メノン  
撮影:ケーレブ・ウェア  
編集:アンドリュー・ホームズ  
音楽:ダスティン・ロー
 
◆聖地で死ぬことの価値を求めて◆
バラナシは、インド全土から毎年100万人以上のヒンドゥー教信者が訪れ、清めの沐浴と祈りの儀式を行う巡礼地です。84カ所の沐浴場では、信者が早朝から太陽に祈り、身を清めます。ヒンドゥー教の教義の根幹は輪廻。信心と業(カルマ、善悪の行為)によって次の輪廻(来世)の宿命が決まり、解脱しない限り永遠に生まれ変わるとされています。無限の再生は魂にとって最大の苦痛と解釈され、それゆえにバラナシで解脱、すなわち死を求める信者が後を絶たないのです。“大いなる火葬場” ともいわれるバラナシでは、およそ650人が交代勤務で火葬に従事。煙が絶えることはありません。

[予告編]

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