特集「街のカリスマたち」(全4本)

◆異端であることがカリスマ性を高める
政治家でもなければ芸能人でも資産家でもない。それでも一つのことに邁進し、民衆の関心を惹き、スターや指導者のような存在になる人がいます。愚直な探究心と行動力でカリスマ的な威光を放つに至った、一風変わった人物のドキュメンタリーを集めました。彼らに共通しているのは異端であること。誰も取り組まないようことにトライし続けたり、あるいは他の人たちとは違ったアプローチで頂点を目指したり、社会の常識やセオリーから離れた活動をしています。しかしカリスマたちにとっては、その異端であり続けることが自らの存在価値でもあります。信奉者の心を捉えて離さない彼らの魅力に、カメラが迫ります。
 
◆富や名誉ではなく民衆のための活動
作品中に登場するカリスマたちに、私利私欲のために活動している者はいません。むしろ誰もが、清貧ということばがふさわしいほど慎ましやかな暮らしをしています。迷える大衆に救いを与えたり、教えを説いたり、民族独立のために啓蒙したりと、民衆や社会のためだけに自らのエネルギーを注いでいるからです。彼らにとってもっとも身近な存在である一般市民が、より良く暮らせるように。その思いに至るまでに、彼らの中でどんな変化があったのでしょうか。カリスマと呼ばれるに至る活動の原点はどこにあるのか。彼らの半生を追うことで、見えてくるものがあります。
 
◆使命感と信念で、前人未到の境地を目指す
前例がないことや社会通念にはない取り組みは、時として誤解を生み、活動においても障壁となることがあります。カリスマたちの思いを理解できない人の目には、その活動が不愉快なものに映ります。反対運動や弾圧など、官民を問わずさまざまな妨害工作が存在しました。それを跳ね除け、乗り越えてたどり着いた世界こそが、カリスマにふさわしい境地といえるでしょう。彼らを突き動かす原動力は、使命感と信念です。誰も通らなかった道筋の見えない暗闇を、信念と共にひた走るトップランナーたち。彼らの行く先には今も、救いを求める多くの大衆が待っています。

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