インドの苦悩全3本

発展するインド 人口世界一を目前に

2024年には中国を抜いて世界一の人口になると予想されるインドは、大きな変容を遂げてきました。近年の経済成長は著しく、都市は発展し、市場拡大に伴う消費の活発化、さらにグローバル人材の輩出など、世界から注目を集めています。

発展の陰で深刻化する社会問題

しかし、一方で、インドにおいて様々な社会問題が多岐にわたって深刻化している現実があります。その一つが貧富の差の拡大です。経済発展の恩恵から取り残されるどころか、ささやかな生活の場や糧を奪われてしまう人々も少なくありません。また、暴力と紛争が絶えず、環境汚染は深刻さを増しています。さらに水資源そのものが不足していることに加え、生活で使用する水が十分に人々のもとに届かないという社会課題を抱えています。

あらゆる層の人々が共生し、調和すること

こうした状況のなかで、民族や宗教、カーストや階層、ジェンダーなどのそれぞれ異なった社会の集団が、共生し、調和することが、現在のインドにとって極めて重要な課題であるといえます。そして、環境に配慮した持続的発展をいかに成し遂げるかは根本的な課題です。また、インド社会の根強い女性差別は、社会の発展を阻む大きな要因のひとつです。さらに、インドとその周辺諸国からなる南アジアの安定的な発展は、世界の安全保障にとって決定的に重要です。

複雑にからみ合った現実問題を立体的にみる

今回の特集では、混沌としたインド社会の闇に光を当てるドキュメンタリー3作品をお届けします。それぞれ異なる題材でありながら、複雑にからみあった現実問題から立体的にインド社会の深刻な課題を浮き彫りにします。これらの作品から見えてくるのは、ひとつの課題を解決するだけでは問題は無くならないということです。それはインド社会をつくるインド国民が、自ら抱えた矛盾に気づき、それらを解決する意思を持ち続けなければならないということです。

インドの苦悩に日本がどう向き合うべきか

インドはアジアで日本に次ぐ第3位の経済規模を誇る経済大国です。こうした点でもインドの世界における重要性は、ますます高まっています。私たち日本人がインドと向き合い、インド社会の苦悩を理解することで、日本が貢献できる役割も見えてくるでしょう。また相互に信頼と理解を深めることで、新たな関係性を結ぶことにもつながるのです。

 
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