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もうひとりの母たち

【日本初公開作品】
原題:MA NA SAPNA/A MOTHER'S DREAM
2013年製作/インド/作品時間86分
 
インド・グジャラート州の小さな町アナンドで、不妊治療クリニックとして知られているアカンクシャ病院では、2004年以来、約1500人の赤ん坊の代理出産を手がけてきました。代理出産は、不妊に悩む夫婦などの依頼で、体外受精した受精卵を代理母の子宮に入れて出産することです。代理母への報酬は40万ルピー程度(約56万円)。インドでは、教育も十分に受けられず読み書きができない女性たちが、貧困から抜け出す手段として代理母で稼ぐという実態があるのです。本作は、病院と研究所が併設された建物で、複数の代理母が共同生活する様子をカメラに収めたドキュメンタリー映画です。作品には、代理母として出産する女性たちの、あまりに複雑な胸中が綴られています。
 
監督:バレリー・グデヌス
 
◆インドでの代理出産ビジネス 育成から一転全面禁止へ◆
インドでは、医療ツーリズムの拡大をにらみ、これまで代理出産ビジネスを政権が後押ししてきた経緯があります。代理出産にかかる費用が米国などに比べ3分の1程度と安く、大きな需要が見込めたからです。しかし近年は、新生児の引き取り拒否などのトラブルや金銭搾取を目的に代理母を強要される女性の被害も続出し、政府はビザ発給を取りやめるなどの規制強化に乗り出しました。そして、商業目的の代理出産を原則禁止する法案が2019年8月に下院で可決されました。法案が成立し、施行されれば、国内での商業目的の代理出産は全面禁止となります。一方で、こうした動きに反対する声もあります。代理出産によって得た報酬で貧困から抜け出したり、人生を自分で決めたりできるようになった女性も少なくないからです。また禁止しても、場所が国外に移るだけで問題の本質は解決しないという意見もあります。

[予告編]
 
(映画賞)
Dokfest Munich | Germany | 2010 | Speed Pitch Award
Victor Alexis Thalberg Award | Switzerland | 2013 | Best Documentary
Docudays Kiev | Ukraine | 2014 | Docu/Right Award Best Documentary
 
(映画祭)
SWIKOS Kurzfilm Festival | Switzerland | 2013
Visions du Réel | Switzerland | 2013
Festroia | Portugal | 2013
Vancouver International Film Festival | Canada | 2013
Message to Man Film Festival | Russia | 2013
Kasseler Dokfest | Germany | 2013
Max Ophüls Preis | Germany | 2014
Solothurner Filmtage | Switzerland | 2014
Docudays UA | Ukraine | 2014
Fünf Seen Filmfestival | Germany | 2014
One World | Czech Republic | 2014
DokFest Munich | Germany | 2014
Verzio Documentary Film Festival | Hungary | 2014
Jeden Svent Film Festival | Slovakia | 2014

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