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わが祖国イランの正義を願って 人権弁護士ナスリンの闘い

【日本初公開作品】
原題:NASRIN
2020年製作/作品時間90分
撮影地:イラン
製作国:アメリカ
 
女性や子ども、宗教マイノリティの権利を守ろうとする人権派女性弁護士、ナスリン・ソトゥデの活動に密着したドキュメンタリー。服装が規定され、一夫多妻制で夫の許可なく旅行ができないなど、イランには女性の権利にさまざまな制約がある。ベールを脱ぐことは禁忌とされる中、「何を着て何を着ないかを決める権利は、女性にもある」と、事務所ではベールを着けない。女性差別への抗議署名100万筆を議会に提出すると、自身も政治犯として逮捕・投獄されたが、「言い続けることが大事」と信念を曲げない。ナスリンの姿勢に触発された女性たちが、街角で脱いだベールを旗のように振り、SNSで発信を始めた。自由と尊厳を求める彼女たちの闘いは続いている。
 
監督・製作・脚本:ジェフ・カウフマン  
製作総指揮:ハーディー・ガメイ、デビッド&ホメイラ・ホフマン  
製作:マルシア・S・ロス  
編集:アッシャー・ビンガム  
ナレーション:オリヴィア・コールマン
 
◆体制の継続を図る政権に抗う民衆の力◆
1979年のイラン革命後、女性は政府の要職を追われました。離婚する権利も子どもの親権も剥奪。就ける職業にまで制限がかけられたのです。イランの社会には「人権はイランの文化と相容れない」「人権など西洋の考え方」という考え方が根強く存在。人権軽視は対女性に限らず、不当な逮捕や投獄、処刑、拷問死なども確認されています。本作品の象徴となっているベールについてイランの法律は、外国人や旅行者、高官であれ全女性に国内での着用を義務付け。男性には公の場での半ズボン着用を禁じています。女性の社会進出が増える中、革命体制の継続を目論むイラン指導層が、今後どのような対応をとるのかにも注目です。

[予告編]

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