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ホスピタル 秘境の若き医師たち
【日本初公開作品】
原題:HOSPITAL
2016年製作/作品時間58分
撮影地:ネパール
製作国:ネパール
ネパールの奥地にある病院の日常を追ったドキュメンタリー。人口約14万人のカリコート郡には、病院が1つしかない。郡内は道路が整備されていない地域が多く、担架を担いだ男たちが山を越え、川を渡って来院することもある。古い設備と限られた医療資源の中で、医師やスタッフは、病気やけがの治療、出産などに昼夜を問わず奔走。医師たちは患者と語り合い、ときに強い口調で家族や世話人に諫め、命を守ろうと治療にあたる。そのやりとりからは、彼らの献身的な精神や、住民との温かな信頼関係が垣間見える。祭りでは病院の周囲に大勢の人が集まり、歌や語らいを楽しむ。住民にとって、なくてはならない存在――過疎地域の医療現場を通して、人間の営みの尊さを感じる作品だ。
監督・製作・撮影・編集:ケサン・チェテン
撮影:ナラヤン・プラサイ、シャム・カルキ、アムリット・サガル
編集:サンカ
音響:スカンタ・マジャンバル
音楽:カッセ・エネルセン
◆医師不足、栄養不足の国で命を守ること◆
ネパールは、首都・カトマンズでさえ上水道が未整備です。衛生状態が決して良いとは言えない状況の中、医師はカトマンズに集中しています。カリコート郡では慣習として父親の権力が強く、女性は非常に若いうちに結婚を迫られます。何の知識もないままに出産期を迎えることも少なくありません。国連WFPによると、カリコート郡が属するカルナリ県の栄養不良率は54・5%。栄養状態が悪いことに加え、妊娠時に健診などのケアを受ける女性は47%にとどまっています。乳幼児の食事にも注意を払われないことが多く、生後6カ月~2歳未満の乳児のうち、栄養のある食事を与えられている子どもは半分にすぎません。
[予告編]
(映画祭)
2016年 アムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭
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