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【新登場】幸福の速度

2020年製作/作品時間114分
撮影地:日本
製作国:韓国
※全世界から視聴可能
 
人力で山小屋に荷物を運ぶことを生業とする「歩荷(ぼっか)」の暮らしを追ったドキュメンタリー作品。五十嵐寛明と石高徳人は、日本有数の景勝地である尾瀬で歩荷として働く。春から秋の観光シーズンが、彼らの書き入れ時だ。背負う荷物は80キロから100キロにもなり、ハイカーで賑わう尾瀬の木道を毎日10キロ以上歩く。ともに養うべき家族がいる身だが、歩荷の報酬は運んだ荷物に比例する出来高制。けがや病気で休んでしまうと、収入が絶たれるという不安とともに生活している。オフシーズンにはスキー場で働いたり営業活動を行ったりと、お金の心配は尽きないが、彼らの表情に悲壮感はない。尾瀬の春夏秋冬と歩荷の素顔を捉えた映像からは、自然とともに生きることの尊さがあふれている。
 
監督・撮影・編集・プロデューサー:パク・ヒョクジ
ラインプロデューサー:キム·ジョンヒ
出演:五⼗嵐寛明、⽯⾼ 徳⼈、五⼗嵐 のぞみ、多⽥ 尚平、萩原 雅⼈
 
◆歩荷という文化資産 尾瀬に息づく人力の美学
歩荷は、単なる山の運搬業務ではなく、日本の山岳文化を支える重要な存在。特に尾瀬は、歩荷が今も専門職として成立している稀有な地域です。歩荷の主な仕事は、山小屋へ食料や水、燃料などの物資を運ぶこと。尾瀬では、ヘリコプターが使えない日常的な補給を歩荷が担い、冷凍食品や大型資材のみを月2回ヘリで搬入しています。荷物の積み方や歩き方には独自の技術があり、「身体知」として代々の歩荷に受け継がれてきました。近年は環境面でも歩荷が注目されています。人力による運搬は騒音も排気もなく、持続可能な山岳運営のモデル。ヘリとの比較でも、コストや柔軟性、環境負荷の面で歩荷が優れる場面も多く、両者は競合ではなく補完関係にあります。効率だけでは語れない「人が山で生きる」ことの意味を体するのが歩荷なのです。
 
[予告編]
 
(受賞歴/映画祭)
 
2023年 ナムド映画祭(韓国) オフィシャルセレクション
2022年 レッセニア映画祭(イタリア) オフィシャルセレクション
2022年 EBS国際ドキュメンタリー映画祭(韓国) オフィシャルセレクション
2021年 EBS国際ドキュメンタリー映画祭(韓国) オフィシャルセレクション
2020年 釜山国際映画祭(韓国) オフィシャルセレクション
 
2021年 オーフス年間映画祭(デンマーク) ノミネート
2021年 クローズアップ・エディンバラ・ドキュフェスト(イギリス) ノミネート

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