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遊牧民とコロナ

【日本初公開作品】
原題:Chamon
2020年製作/作品時間61分
撮影地:イラン
製作国:イラン
 
コロナ感染拡大防止のための道路封鎖で、移動することができなくなった遊牧民の葛藤と決断を追ったドキュメンタリー。バフティヤーリー族の羊飼いたちは、イラン政府の道路封鎖により、暖かくなっても冬の遊牧地に足止めされていた。遊牧民の代表を政府に送り交渉をするも、移動の許可はもらえない。家畜は良い草を食べ尽くし、高温により食欲も減退。一頭、また一頭と命を落としてゆく。未知のウイルスに対し、ある者は恐れるなと言い、ある者は神に委ねよと言う。財産でもある家畜を守るため、彼らは道路封鎖を突破すると決断した。封鎖の土塁を越えた先にあるのは、天国か地獄か。遊牧民の覚悟が伝わる作品だ。
 
監督・撮影:アルマン・ゴリプール・ダシュタキ  
編集:ババク・ヘイダリ  
録音:ネダ・ラーマンプール  
音響:ギスー・アザドラベシュ  
プロダクション・マネージャー:サジャド・ゴリプール
 
◆都市封鎖は遊牧民にとって死活問題◆
イランでは、2020年2月に初のコロナ罹患者を確認して以降、爆発的に感染が拡大。1カ月余りの間に「中東で最悪」の感染状況となりました。政府は、学校や劇場などの閉鎖の他、囚人の一時釈放、ロックダウン(都市封鎖)、モスクでの集団礼拝の禁止と、さまざまな策を講じるも感染拡大は収まらず。経済制裁による医療物資不足のため、4月半ばにはロックダウンを緩和したため、再び感染が拡大しました。 遊牧民のバフティヤーリー族は、過半数が定住化したものの、現在も3割強が遊牧生活を続けています。夏はザグロス山中に,冬は山麓や平原に、羊やヤギの牧草を求めて移動。移動ができなくなる都市封鎖は、彼らにとって死活問題です。

[予告編]

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