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袴田巖 夢の間の世の中

2016年製作/日本/作品時間119分
1966年6月30日未明、静岡県の味噌会社で専務一家4人が殺され、放火された「袴田事件」。犯人にでっち上げられた元プロボクサーの袴田巖さんは、裁判で一貫して無実を訴えたが、1980年に死刑が確定。死刑囚として48年もの獄中生活を送ってきた。その後再審を求めて闘い続け、2014年3月27日、ようやく静岡地裁で再審開始が決定された。「証拠はねつ造」「これ以上の拘留は正義に反する」と48年ぶりに釈放。しかし、検察庁が即時抗告したため、今も東京高裁で再審をめぐる審理が続き、袴田さんは死刑囚のままである。再審開始決定により釈放された翌日から袴田さんと姉の秀子さんの何気ない生活をカメラが記録していく。
 
監督:金聖雄  
プロデューサー:陣内直行  
撮影:池田俊巳  
現場録音:池田泰明 高木酉一  
録音:吉田茂一  
編集:金聖雄 野村太  
助監督:野沢拓臣  
音楽:谷川賢作 牧原正洋  
出演:袴田巌 袴田秀子
 
◆袴田さんが待ち望んだ日常、そこにある自由とは◆
「48年ぶりに解放された袴田巌さんの姿はその日のニュース映像で劇的にまた生々しく映し出されました。元気な姿と拘禁症による理解の難しい言葉。解放された喜びと同時に48年という想像も及ばない奪われた時間を考えずにはいられませんでした」(金聖雄監督) 本作は、袴田さんの存在そのものが、社会に対しての強烈なメッセージになっています。しかし、映画は、理不尽な冤罪を断罪するわけではなく、あくまで袴田さんとお姉さんとの淡々とした日常の中で、少しずつ回復の兆しをみせる袴田さんのかすかな希望の光をとらえていきます。失われた時間、その重み。袴田さんが奪われたものは、単なる“時の長さ”だけではないのです。

[予告編]

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