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機械人間

~貧困者の仕事は、低賃金の肉体労働や単純作業。出口が見えないバングラデシュの貧困問題を映像で伝える~

 
【日本初公開作品】
原題:MACHINE MAN
2011年製作/作品時間15分
撮影地:バングラデシュ
製作国:スペイン
※全世界から視聴可能
 
バングラデシュの首都ダッカで、肉体労働単純労働に従事する人たちを映像に収めた。港湾で終日運搬作業をする者、1日で1万8000個のレンガを手作業で作る職人たち。朝8時から夜8時まで廃棄物処理のためプラスチックごみを仕分ける元農民。有害物質で汚染された川で船体引き上げを担う男たち。街中を走るリキシャを仕事とする人力車夫や荷運び人。生活苦から逃れるために都会に出てきても、出稼ぎ労働者に与えられる仕事は重労働ばかり。何も考えず、ただ目の前の作業を延々と続ける彼らは、まるで機械だ。大きな夢を見ることもなく、1日の大半を働いて過ごす。貧困から抜け出せない労働者たちの悲哀がにじむドキュメンタリー作品だ。
 
監督:ローザ―・コレラ、アルフォンソ・モラル
製作アシスタント:ムシュフィーク・ファハド・アミーン  
音響:サンチャゴ・ラトゥーレ 
 

<作品の見どころ・社会問題提起>

◆貧困をから抜け出すことが困難な雇用形態や不定期給・労働環境◆

バングラデシュはかつて「世界最貧国」と言われたほど、深刻な貧困問題を抱えた国です。貧困原因の一つに挙げられるのが自然災害。国土のほとんどが熱帯モンスーン気候のバングラデシュでは、毎年のように洪水やサイクロン、竜巻などが発生。高潮や鉄砲水、土石流などの被害も深刻です。就業人口の半数以上が第一次産業に就いており、これらの災害の影響を直に受けています。労働者の9割近くが法的な保護が受けられない不安定な雇用形態。給与が不定期給であったり、勤務時間に定めがなかったり、健康保険も社会保障もなく、いつ解雇されるか分からないという厳しい状況に置かれています。
ダッカの都市部に生きる肉体労働者は機械のように働き続け、貧困と低賃金が支配する社会の中で、労働搾取や格差社会が蔓延し抜け出せない状況となっています。最貧国といわれてきたバングラデシュが抱える深刻な社会問題を映し出しています。

[予告編]

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