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身代金を用意しろ
~半田病院が受けたサイバー攻撃を映像で再現。医療機関のランサムウェア被害事例として知られる事件を振り返る~
【日本初公開】
原題:Click to Ransom
2022年製作/作品時間47分
撮影地:日本
製作国:シンガポール
※一部の国からは視聴できません
未明の病院で異変に気付いたのは看護師長だった。全病棟のファクス機から英文の文書がプリントアウトされ、止まることなく印刷が続いている。メッセージは「データを返してほしければ身代金を払え」。全ての患者の電子カルテシステムが作動しなくなっていた。“災害級”の被害を受けた病院は、紙媒体ベースでの診療に切り替え、データの復旧を急いだ。サイバーテロの犯行グループは身代金を要求し、支払われない場合は患者の診療データを公開すると脅迫。患者の受け入れを制限せざるを得ないほど張り詰めた状況の中、病院はこの難局を乗り切れるのか。2021年、世界の被害総額が200億ドルといわれたランサムウェア。事態の収束に当たった看護師長やエンジニア、病院管理者の証言を交えてそのサイバー犯罪の実態を暴くドキュメンタリー作品だ。
監督:インドラ・ニエンハウス
エグゼクティブ・プロデューサー:アディティヤ・ターイー
撮影監督:ウェイド・ミュラー、アーロン・タン、ロー・ホン・メン
編集:アンドリュー・カーディ
<作品の見どころ・社会問題提起>
◆サイバーテロは、身代金を支払ってもデータ復旧できないケースが半数◆
「ランサムウェア(ransomware)」は、被害者のデータを暗号化して使用できなくする不正プログラムのこと。身代金(Ransom)とソフトウェア(Software)を組み合わせた造語で、マルウェアの一種です。ランサムウェアに感染するとファイルやネットワークへのアクセスができなくなり、攻撃者から犯行声明と“身代金”の要求があります。身代金を支払うと、データを復元するための暗号化解除キーを受け取り、ファイルが復元できます。近年は自治体や企業、教育機関などを標的に、ネットワーク機器のぜい弱性を狙って侵入する手口が増えています。データの暗号化だけでなく、データを窃取した上で、「身代金を支払わなければデータを公開する」などと要求する二重恐喝の手口も多く確認されています。身代金の支払いでデータが復旧できる保証はなく、サイバーセキュリティ会社によると、一度の支払いだけでデータを復旧することができたのは、2022年の調査では約半分でした。
今回のデジタル犯罪の事例となった医療機関は、日本の町立病院で発生したサイバー事件であり、医療データという気密性の高い個人情報が狙われました。デジタル社会の進展によって、サイバー犯罪の被害は増加しており、現代社会に潜む脅威「ランサムウェア攻撃」により、災害のような被害を受けた病院は、紙ベースの診療に逆戻りし、患者対応、システム再構築を強いられ、深刻な被害が発生しました。
[予告編]
(受賞歴/映画祭)
2023年 ニューヨーク映画祭(アメリカ) ドキュドラマ部門・ゴールド賞受賞
2023年 ロッキー賞・バンフ・ワールド・メディア・フェスティバル(カナダ) 科学技術部門ノミネート
2023年 ロッキー賞・バンフ・ワールド・メディア・フェスティバル(カナダ) 科学技術部門ノミネート
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