本編を視聴するには、視聴条件をご確認ください

異国の生活から

原題:The Lucky Woman
2020年製作/作品時間87分
撮影地:台湾・ベトナム
製作国:台湾

台湾で働くベトナム人労働者の実情に迫ったドキュメンタリー。タオ・ヴァンは、2004年に家政婦として働き始めたが、3年後に雇い主が契約を継続せず、“逃亡労働者”(不法就労者)になった。工事現場、介護、清掃、食堂など、さまざまな仕事をこなしながら、仕事や生活で苦労する同胞のケアにも奔走する。ズイ・フンは2005年に鉄工所に就労するも、劣悪な環境に耐えきれず1年で逃げ出した。趣味の絵画で、ベトナム人労働者の苦しい境遇を描いている。
高額な仲介料を払って台湾に来ても、低賃金で無保険、住環境は最悪、雇い主には犬のような扱いを受ける。それでもなお、“逃亡”の身になっても彼らは台湾で働き続ける。外国人労働者の権利について、考えさせられる作品だ。
 
監督・撮影・編集:曾文珍(ツォン・ウェンチェン)
撮影:王盈舜(ワン・インシュン)
編集:劉悅行(リウ・ユエシン)
録音:夏百豪(シア・バイハオ)
音楽:林桂如(リン・グイルー)
アニメーション:陳莞茹(チェン・ワンルー)

◆情報を共有し孤立を防ぐ、SNSのコミュニティ◆
台湾は1990年代から積極的に外国人労働者を受け入れてきました。建設業や農業、漁業、製造業、社会福祉など、幅広い分野で70万人を超える外国人労働者が就業。その中でベトナム人は約24万人と、インドネシア人に次ぐ人数です。台湾では、外国人労働者を外部からの「補足的」労働者として位置づけており、雇用期間は原則3年、最長で12年までしか働くことができない不安定な雇用環境です。ベトナム人労働者にとって欠かせないメディアはスマートフォンです。SNSを使って、仕事のチャンスや生活の不安解消、娯楽などの情報を母国語で共有。 異文化社会で生き抜くために、孤立しないセーフティネットを構築しています。


(受賞歴/映画祭)
 
2020年 Women Make Waves国際映画祭(台湾) スペシャルメンション
2021年 山形国際ドキュメンタリー映画祭 オフィシャル セレクション

お気に入り登録

お気に入り登録数:49