本編を視聴するには、視聴条件をご確認ください

いつか故郷へ ーカレン族の闘争ー

【日本初公開】
原題:I Am Golden Karen
2018年製作/作品時間83分
撮影地:タイ、ミャンマー
製作国:ベルギー
 
ミャンマーの主要な少数民族カレン族は、1948年の国家独立以来、国軍と闘争中で、その戦いは“世界で最も長く続く内戦”とも言われる。多くのカレン族はタイへ逃れ、戦いが収まる日を待っているという。彼らの多くは、故郷を知らず、それでもいつかその地へ戻ることを望んでいる。本作は、タイの首都バンコクで暮らす40万人のミャンマー移民のなかで、カレン族のヒップホップ・グループ“ラップ・4・カレン”のメンバーたちの日常を追いながら、彼らの生活と心情を通して、ミャンマー軍事政権と少数民族との戦いが生み出している実態を浮き彫りにしていくドキュメンタリー映画。彼らにとっての故郷は、決してミャンマーでも、ビルマでもなく、彼らの土地「カレン」(現在はカイン)なのだ。
 
監督:マウイ・ドゥルエス、プレベン・ヴェルレデンス   
プロデューサー:スティーヴン・ドゥエット   
編集:ベッペ・レオネッティ
 
◆現在もミャンマー続く「忘れられた戦争」◆
1948年にビルマがイギリスから独立を果たした際、ビルマ国内の諸民族がビルマ政府との共存を試みていたのに対して、カレン族は、ビルマからの分離独立を強く志向していたため、ビルマ政府とカレン族との間で紛争に発展しました。1962年にはカレン族など諸民族の独立運動がビルマ連邦政府への反乱として抑圧、内戦に発展します。一時はカレン族側が北ビルマの多くを制圧したものの、補給を絶たれて南東部に封じ込められました。一方でカレン族の仏教徒がビルマ側に寝返ったため、残存勢力がタイ国境付近で僅かに残る支配地域を死守しながら今なお闘争を続けています。その闘争は、先進国に無視され「忘れられた戦争」とも呼ばれています。

[予告編]

お気に入り登録

お気に入り登録数:44