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【新登場】毎晩二人の子が捕まる

原題:Two Kids A Day
2022年製作/作品時間70分
撮影地:パレスチナ、イスラエル
製作国:イスラエル、フィンランド
※一部の国からは視聴できません
 
カメラの前でインタビューを受ける4人の少年は皆、パレスチナ人。ベツレヘム近郊のアイーダ難民キャンプで暮らしている。彼らの仲間だったアベドが、兵士に撃たれて絶命。その怒りから兵士に投石したことで逮捕され、取り調べを受けた者たちだ。防犯カメラの画像を証拠に、少年たちに自白を迫る取調官。本作では通り調べ中の映像が度々使われているが、カメラを止めているときには暴力を振るわれたと、少年たちは口を揃える。人権派と呼ばれる弁護士でさえ、「子どもであっても勾留者であり、被告人であり、テロリストだ」という。一方的な暴力の排除に、はたして正義はあるのか。これはイスラエル占領地で繰り広げられる不条理の一端に過ぎない。
 
監督・脚本:デヴィッド・ワクスマン
プロデューサー:ヨアヴ・ロエ、アウリット・ザミール
編集:デヴィッド・レインリブ
撮影監督:アディ・モゼス
 
◆パレスチナ社会を抑圧するために狙われる子どもたち
イスラエル軍によるパレスチナの子どもへの人権侵害は深刻です。ヨルダン川西岸地区では、平均して毎晩2人の子どもがイスラエル軍に逮捕されており、年間では500人から700人の子どもが拘束されています。彼らは尋問、裁判、投獄を受けます。UNICEFの報告では、イスラエル治安部隊に拘束された子どもの8割以上が、拘束や移送、尋問の間に身体的暴力を受けているとことが明らかになりました。尋問は数時間から数ヵ月に及ぶこともあり、子どもたちは心的外傷(PTSD)を負い、社会や家族との関係を失う深刻な後遺症に苦しんでいます。イスラエルの目的は、パレスチナ社会を統制し抑圧すること。人権活動家は、これらの拘束は、村の活力となる若者の精神を打ち砕きで、ユダヤ人入植者が平穏に暮らすための手段だと指摘しています。
 
[予告編]
 
(受賞歴/映画祭)
 
2023年 日本賞(日本) グランプリ受賞
2022年 エルサレム映画祭(イスラエル) Best Documentary Research賞受賞

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