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スモッグ・タウン

【日本初公開作品】
原題:Smog Town
2019年製作/作品時間89分
撮影地:中国
製作国:中国、オランダ
 
中国で大気汚染ワースト都市に挙げられる廊坊市で、環境対策に取り組む人たちの苦悩を描いた作品。市環境保護局の調査チーム主任、李春元はスモッグの削減に向けて官民一体の取り組みを提唱する。汚染物質を排出する中小・零細企業を取り締まる一方で、地域経済の維持というジレンマに直面。“青い空 澄んだ水” 計画を推し進める河北省の中で唯一後れを取った。窮地に追い込まれた李は、市から鉄鋼業をなくすという非情な手段を筆頭に、徹底した石炭消費の削減に乗り出した。しかし、市内にはガス管が敷設されていない地域が多く、住民たちの不満は募っていく。大気汚染と戦う市民たちの悲哀を描いたヒューマンドキュメンタリーだ。
 
監督:メン・ハン  
製作:ヴィンセント・ドゥ  
共同製作:ジア・シェファー、ソナ・ジョー  
エグゼクティブ・プロデューサー:リチャード・リアン  
編集:バーバラ・ヒン
 
◆急速な工業化と石炭消費がもたらす汚染◆
中国では急速な工業化により大気の質が悪化しました。当局が真剣に大気汚染対策に乗り出したのは2008年のことです。2013年には北京で、世界保健機関(WHO)が推奨する基準値の40倍を上回るPM2.5の数値を検出。この年、中国政府は最も厳しい大気汚染防止策を導入しました。北京の大気汚染発生源は廊坊市のある河北省だといわれています。中国最大の鉄鋼生産地域であり、北京に電力を供給するための火力発電所も林立。特に冬場は暖房や発電のために多くの石炭が燃やされ、高濃度のスモッグが発生しやすい状態が続きます。中国で石炭は身近な存在ですが、今や大気汚染の元凶として、使用禁止の対象にすらなっています。

[予告編]
 
(映画賞/映画祭)
DOKUFEST XIX グリーンドックス賞受賞
ミレニアムドキュメンタリー映画祭 持続可能な開発賞受賞

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