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遠い愛を求めて タイの花嫁たち

【日本初公開作品】
原題:Heartbound: A Different Kind of Love Story
2018年製作/作品時間91分
撮影地:デンマーク、タイ
製作国:デンマーク、オランダ、スウェーデン

デンマークのユトランド半島にある小さな漁村に、多くのタイ人女性が移り住んでいます。貧しいタイの女性たちが、漁村で暮らす孤独な男性のもとに嫁いでいるのです。はじまりは、タイの歓楽地パタヤでセックス・ワーカーとして働くタイ人女性と地方の寒村で漁師として働く孤独なデンマーク人男性との出会いでした。「必死に生きる女性」と「孤独に耐えられない男性」が二人を結婚へと導いたのです。漁村に嫁いだ女性は、同じく貧困に苦しんでいた自分の姪を呼び寄せ、同じ村の男性と結婚させます。そして、さらにタイの新聞に「花嫁募集」の広告を掲載し、小さな村にタイ人女性とデンマーク人男性の夫婦を増やしていったのです。生きるためにタイからデンマークへ嫁いだ女性たちの、波乱の人生を見つめます。 アフガニスタンの苛酷な戦場と兵士の苦悩を記録したドキュメンタリー映画「アルマジロ」でカンヌ国際映画祭批評家週間グランプリを受賞したデンマークの名匠ヤヌス・メッツ監督が10年間取材した渾身の作品。
 
監督:ヤヌス・メッツ、シーネ・プラムベック
 
◆「生きるため」に、タイからデンマークへと嫁ぐ花嫁たち◆
タイには、日本以上に助け合いの精神が浸透しているといわれています。仏教の功徳のひとつとされ、豊かな人は貧しい人を助けるべきという価値観があるのです。そのため、助けられる側には、日本人のような恥ずかしさや気後れがないという現実もあります。そうしたなかで、「生きるために嫁ぐ」という考え方もまた、日本人の常識に比べ、ハードルは低いのかもしれません。そして、タイでは家族や親戚の絆が太い分、配偶者やその家族が豊かであれば、その豊かさにあやかりたいという親戚一同の欲求も高まります。ひとりの女性の結婚から、デンマークへ嫁ぐタイの女性が増えたのは、そうした価値観によるところも大きいでしょう。一方で、彼女たちは、外国へ移り住むことの困難にも直面します。言語も価値観も違う外国人の男性と人生をともに過ごすことの難しさは、当然ながら人生を一変させ、想像を超える苦難をもたらすのです。彼女たちにとって、結婚とは何なのか。愛とは何なのか。本作は、自ら人生を切り開こうとする彼女たちの、「愛」を求める遠く長い旅の記録です。

[予告編]
 
(映画賞/映画祭)
2018年 チューリッヒ映画祭 ゴールデンアイ賞・ベストインターナショナルドキュメンタリーを受賞
2018年 アメリカ人類学会映画・メディアフェスティバル 最優秀賞受賞
2019年 王立人類学映画祭 リチャード・ワーブナー映像民族誌賞受賞
2019年 ヴァージンメディアダブリン国際映画祭 アイルランド市民自由委員会映画賞受賞
2019年 ドックビル(Docville)国際ドキュメンタリー映画祭 最優秀国際ドキュメンタリー部門審査員賞受賞
2020年 ブダペスト国際ドキュメンタリー映画祭 最優秀ドキュメンタリー賞受賞
 
以下の賞にもノミネートされました
2018年 DOC NYC グランド審査員賞にノミネート
2019年 王立人類研究映画祭 バジル・ライト映画賞ノミネート
2019年 ヨーテボリ国際映画祭 北欧大会ノミネート
2019年 デンマークドキュメンタリー映画賞
2019年 デンマーク映画批評家協会賞 ボディル賞ノミネート

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