特集「殺されるジャーナリズム」(全3本)

◆言論の自由がない国のジャーナリストたち
日本には言論の自由があり、個人もマスメディアも権力に対して自由に批判ができます。こうした言論の自由は、米国や欧州を中心に多くの国で認められています。一方で、ロシアや中国、アジア、中東、アフリカなどには言論の自由がない国があり、真実を伝えることが仕事のジャーナリストさえも執筆を禁じられたり、拘束されたり、国外に追放されたりといった迫害を受けています。独裁国家、あるいはそれに準じた国家においては、体制の維持こそが安泰。国民をコントロールするためには、批判勢力を排除することが必要です。そのような国でジャーナリストたちが遭遇する悲劇に注目しました。
 
◆権力に擦り寄るか批判するかで問われる真価
自由がない国でマスメディアが生き残るには、権力に擦り寄るより他に道はありません。テレビも新聞も、政権のプロパガンダを広めるためだけの広報機関となり、貧困や失業など民衆が不安を感じるニュースは扱えなくなります。一方で台頭してくるのは、ナショナリズムや民族主義など、排他的で国家の結束力を高めるような題材。逆らう者は攻撃対象とする恣意的な報道が、マイノリティーを孤立させたり対立と分断を煽ったりもします。自由がない国のジャーナリストたちがいかにして「言論の自由」を守るのか、彼らの戦いは続いています。
 
◆ジャーナリズムがもたらす自由な社会
ジャーナリストは孤独ではありません。人権を尊重し、自由と民主主義と守る、志を同じくする仲間が世界中にいるのです。苦境の中で発信するニュースは、同志のジャーナリスト経由で他国へ配信されます。受け手の私たちもまた、ニュースを知ることでジャーナリストの存在を認め、それが彼らの活動を支援することにつながっています。ニュースに関心を持つことも、ジャーナリストへの賞賛です。「他国の出来事だから」と無関心を装うのではなく、ジャーナリズムによって保たれている自由な社会があることも知ってください。

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