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死に向かって走る

【日本初公開】
原題:Dead On Arrival
2021年製作/作品時間29分
撮影地:韓国
製作国:オーストラリア
 
2020年、コロナ禍が拡大する韓国でネット通販が流行し、配達する荷物の量が爆発的に増えた。物流センターには夜明け前からドライバーが集い、荷さばき作業にあたる。彼らが得られる報酬は、荷物1個につき1〜1.5ドルの配送料のみ。毎日何時間もかけて行う荷さばきには賃金が発生しない。長時間労働による過労死が社会問題化すると、会社は夜9時以降の配達を禁止にするが、彼らの荷物は増える一方だ。過労死の悲劇はドライバーだけでなく、物流センターの作業員も襲っている。業界最速の配達を目指す通販会社では毎日、締め切り前の2時間は「生き地獄」と呼ばれるほどの過酷な現場となる。市民生活を支える物流サービスの闇に切り込むドキュメンタリーだ。
 
取材:カリントン・クラーク
プロデューサー:アレックス・バリー、イ・スギュン 
撮影:ミッチェル・ウルノー
編集:ピーター・オドノヒュー、マシュー・ウォーカー
 
◆エッセンシャルワーカーの人手不足と労働災害
コロナ禍で注目された「エッセンシャルワーカー」とは、医療や小売、生活インフラなど、市民が最低限の生活を維持するために欠かすことのできない仕事に就いている労働者のこと。運送・物流に従事する人たちもエッセンシャルワーカーです。少子高齢化社会でエッセンシャルワーカーの需要は高まっていますが、待遇が良くない、低賃金などの理由で慢性的な人手不足になっています。結果として一人当たりの業務負担が過大になり、長時間労働による健康被害や事故、過労死などの労働災害を呼び起こしています。
 

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