本編を視聴するには、視聴条件をご確認ください

霧の中の子どもたち

~ベトナム・モン族による誘拐婚・児童婚!風習との葛藤を撮影したドキュメンタリー衝撃作品~



【日本初配信】
原題:Children of the Mist
2021年製作/作品時間92分
撮影地:ベトナム
製作国:ベトナム
※一部の国からは視聴できません

北ベトナムの山間に暮らすモン族の伝統的風習、「嫁さらい」に巻き込まれた14歳の少女の一部始終をカメラが追った。主人公のジーは学校に通いながら、家業の藍染めや農業、家畜の世話などを手伝う。父親は一日中酒に酔っていて、母が生活を切り盛りするため、子どもは大切な労働力でもあるのだ。春節の祭りの日、ジーはヴァンという少年と懇意になり、彼の家に連れ去られた。母親はジーを取り戻そうとするが、「嫁さらい」に親は関与できない。結婚を迫るヴァンと拒むジー。騒動は学校や両家の親族まで巻き込んで、二転三転してゆく。現代においても女性の人権を認めない、伝統的価値観が根強く残るモン族の社会を描いた作品だ。

監督:ハー・レ・ジエム
編集:スワン・ドゥビュス
プロデューサー:スワン・ドゥビュス、トラン・フォン・タオ
 

<作品の見どころ・社会問題提起>

◆伝統的風習が変化し、誘拐婚・児童婚として現代に残る◆

ベトナム戦争を経て、ベトナムは社会が急速に近代化する一方で、民族の伝統的な生活や価値観は今も根強く残っています。独自文化と伝統を持つ少数民族のモン族 (Hmong)には、嫁を「さらって来る」風習があります。本来は、結婚に合意した男女があらかじめ示し合わせて、日時と場所を知らせた上でさらいに行き、女性の家族が男性からの贈答品を受け取ると結婚が成立する「儀式」のようなものでした。しかしこの風習が次第に変化し、男性が気に入った女性を無理やり連れ帰り結婚を迫る「誘拐婚」が増えてきました。娘が連れ去られても親が連れ戻せないないのがモン族のルール。女性は結婚を拒みたければ自力で逃げ出さなければなりません。「嫁さらい」はモン族で児童婚率が高いことの理由の一つとされています。
アジアでは「誘拐婚」や「強制結婚」といった文化が地域によって今もなお存在しています。モン族の結婚風習における未成年の結婚・児童婚は文化の一部ではあるものの、女性の人権や教育の機会を奪う要因ともなっています。特に少数民族の間では、家族の絆や伝統を重んじるため、若い女性の意思が尊重されない強制結婚のケースに繋がっています。

[予告編]

(受賞歴/映画祭)
2021年 アムステルダム国際映画祭 最優秀監督賞受賞
2022年 DOCAVIV国際映画祭(イスラエル) 最優秀国際映画賞受賞
2022年 香港国際映画祭 審査員賞受賞
2022年 ミュンヘン国際映画祭(ドイツ) SOS-Kinderdörfer賞受賞
2022年 DOXA映画祭(カナダ) 長編ドキュメンタリー賞受賞
2022年 グアナファト国際映画祭(メキシコ) 最優秀国際ドキュメンタリー作品賞受賞
2022年 コーク国際映画祭(アイルランド) シネマチックドキュメンタリー賞受賞
2022年 台湾国際ドキュメンタリー映画祭 Next Generation賞受賞
2022年 ザグレブ映画祭(クロアチア) Little Stamp賞受賞
2022年 Cinema du Reel映画祭(フランス) クラレンス賞ヒューマニスト・ドキュメンタリー映画製作賞受賞
2023年 ベトナム映画祭 最優秀監督賞受賞
2023年 ベトナム映画祭 Golden Lotus賞受賞


お気に入り登録

お気に入り登録数:126