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竹で稼ぐ男たち
【日本初公開作品】
原題:BAMBOO STORIES
2019年製作/バングラデシュ/作品時間96分
バングラデシュの竹産業で働く男たちの日常を追ったドキュメンタリー映画。山深い竹林で竹を伐採し、巨大なイカダを組んで川を下る。首都ダッカまで運び、2万5千本の竹を売る。トラックだと1本運ぶのに20タカ(約24円)以上かかるが、イカダで運べば9タカ(約11円)で済むという。野生の象に襲われたり、盗賊がやってくることもある。長いイカダの旅は300キロにも及ぶ。一度、イカダに乗れば1か月は家には戻れない。「働くのが一番だよ」、と男たちはいう。「家でダラダラしてたら病気になる」。垣間見えるそれぞれの男たちの家庭の事情や人生の歩み。そこから浮かび上がるバングラデシュの貧困層の人々の暮らしや社会。今日も男たちは竹で稼ぐ。
監督・撮影:シャヒーン・ディル・リアズ
◆バングラデシュで「緑の金塊」と呼ばれた竹◆
かつてバングラデシュでは、竹は「緑の金塊」と呼ばれるほど貴重なものでした。柔らかくて丈夫、軽くて運びやすいため、日用品をはじめ建築現場の足場など、あらゆる用途に使われてきたのです。近年は竹の生産が減少傾向にありますが、それでもなお、竹は貧困層の雇用を維持する産業です。一方、焼畑農業などで失われつつある森林の伐採制限によって、バングラデシュの家具会社は輸入木材に依存することを余儀なくされています。そこで国の豊富な竹資源に注目する家具業者も出てきています。竹資源によってバングラデシュに新たなビジネスモデル、新たなグリーン産業を創出できるのか。竹は、再び「緑の金塊」ともてはやされる可能性も秘めているのです。
[予告編]
(映画賞/映画祭)
2020年 ドイツ環境映画祭 特別賞受賞
2019年 南アジア(カトマンズ)映画祭 ラムバハドゥール賞(最優秀映画賞)受賞
2019年 トロント国際映画祭 BIM賞受賞 ほか
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