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フラとニョニョ ふたりの助産師
【日本初公開作品】
原題:Midwives
2022年製作/作品時間92分
撮影地:ミャンマー
製作国:ミャンマー、ドイツ、カナダ
ミャンマー西部のラカイン州に暮らすムスリム(イスラム教徒)の「ロヒンギャ」。国民の大多数を占める仏教徒の迫害を受け、国軍の民族浄化作戦により、数万人が殺された。仏教徒の助産師フラは、ラカイン州のとある村で診療所を営む。ムスリムのニョニョを助産師見習いに従え、仏教徒だけでなくムスリム患者の診療にもあたる。しかし、ムスリムの支援者でいることは、我が身を危険にさらすことでもある。一方でニョニョは夫や義父の世話に明け暮れる日々に辟易し、大都市ヤンゴンで暮らすことを夢見ている。紛争は激化し、フラは「ムスリムを診ない」という誓約書を書かされた。ニョニョはフラの代わりに村人を救えるのか。暴動と混乱の中で強く生きる女性の姿を追った作品だ。
監督:スノー・ニン・イ・フライン
プロデューサー:ボブ・ムーア、ウラ・リーマン、ミラ・アウン・スウィン、スノー・ニン・イ・フライン
撮影:ソー・チョウ・ティン・タン
オリジナル音楽:オリビエ・アラリー、ヨハネス・マルファッティ
◆軍事政権の弾圧を受け続ける少数民族◆
ロヒンギャは、ミャンマーのラカイン州に住む、イスラム系の少数民族です。ミャンマー政府はロヒンギャを、バングラデシュから流入した不法移民として扱い、その存在自体を否定。ミャンマーにおいてロヒンギャは移動の自由がなく、修学や就職でも厳しく制限されています。1988年にロヒンギャがアウンサンスーチー氏の民主化運動を支持したために軍事政権が弾圧を開始。約30万人のロヒンギャが難民として隣国のバングラデシュ領に亡命。2017年には激しい武力弾圧により、多くのロヒンギャがバングラデシュへと逃れました(ロヒンギャ難民危機)。現在もおよそ100万人のロヒンギャ難民がバングラデシュで避難生活を送っています。
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