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戦場病棟 アレッポの狂気

【日本初公開作品】
原題:Madness in Aleppo
2019年製作/作品時間83分
撮影地:シリア
製作国:シリア
 
内戦が激化したシリアの都市アレッポで、2016年に撮影されたドキュメンタリー映画。昼夜を問わず爆撃が行われる中、唯一機能していたアルクッズ病院の内部を垣間見ることができる。医師のハムザと看護師のイブラヒムは、ともにアレッポ出身。「自分の命を犠牲にしても、けが人を全力で治療するのが我々の仕事だ」と、政府軍の包囲・爆撃の中でもアレッポの人々を助ける道を選んだ。アレッポは2016年12月に陥落。最後の民間人が避難するまで、彼らは負傷者の治療を絶え間なく続けた。悲惨さや死の恐怖に直面する中でも、負傷者と語り合い、結束し、絆を深める。彼らが絶望の時だけでなく、希望の時も生きていることを感じさせてくれる作品だ。
 
監督:リナ・シンジャブ
 
◆医療機関を標的にした攻撃が続く内戦◆
2011年3月、シリア各地でアサド政権に抗議する反体制デモが行われ、のちに反体制派、イスラム教過激派、さらに外国勢力をも巻き込んだ複雑な内戦に発展。かつてシリアの商工業の中心地だったアレッポは、政府が支配する西部と反政府勢力が支配する東部に二分されました。病院や医療施設を標的にした攻撃、物資と医療スタッフの不足もあって、多くの医療機関が閉鎖に追い込まれました。本作が撮影された2016年、国連は医療施設や医療者に対する攻撃を厳しく非難する決議を採択。しかし同年、シリア国内で確認された病院、医療従事者、患者に対する意図的な攻撃は、過去最多を記録しました。

[予告編]
 
(映画祭)
2019年 サンダンス映画祭

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