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黄昏の日々
【日本初公開作品】
原題:Meniti Senja
英題:The Twilight Years
2020年製作/作品時間23分
撮影地:マレーシア
製作国:マレーシア
高齢化が進むマレーシアの高齢者ケアセンターで暮らす入居者と、彼らを支えるスタッフの視点で構成されたドキュメンタリー。ムジ・スレイマンは私費を投じて、イスラム教徒用の老人ホームを創設した。入居者には精神疾患を抱えた人や認知症、パーキンソン病の人もいる。子どもや孫が面会に来ない入居者が多く、中には虐待や搾取の被害に遭った者もいる。見知らぬ者どうしが暮らすホームで、歌い、踊り、励まし合い、ゆっくりと歳をとってゆく。これがいずれ行く道なのか。現代のマレーシア社会における、伝統的家族観の崩壊を反映した作品だ。
監督:リリー・フー
撮影:ウォン・チン・ホー
編集:シャロン・チョン
製作総指揮:アンナ・ハー、ブレンダ・ダンカー
◆増え続ける高齢者とマレーシアの介護事情◆
マレーシアには日本のような介護保険制度はありません。そのため、施設入居費用は大きなネックとなります。イスラム教徒は宗教的に介護を義務として考えていることや、親を施設に入れることは尊敬の念がない行為ともとられることから、要介護者は家族が自宅で面倒を見るか、住み込みの家政婦を雇って介護をすることが一般的でした。近年は老人ホームや医療ケアを提供するナーシングホームも増加中。背景には高齢化の進行があります。2030年までに高齢化率が15%との予測が出され、国を挙げての対策が求められています。
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