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【新登場】南シナ海:次なる世界的な火種となるか?

原題:SOUTH CHINA SEA: THE NEXT GLOBAL FLASHPOINT?
2025年製作/作品時間55分
撮影地:中国、ベトナム、台湾、アメリカ
製作国:フランス
 
中国、ベトナム、マレーシア、ブルネイ、フィリピン、台湾—6つの国に囲まれた南シナ海は、世界の貨物の3分の一が経由し、12%の漁獲量を占める海。原油や天然ガスなどの資源も豊富だ。今この海では、かつてないほど緊張が高まっている。火種となっている中国は国際法を無視し、南シナ海のほぼ全域の領有権を主張。武力で実効支配した島々の軍事拠点化を進め、愛国者向けの観光クルーズツアーも行っている。最も影響が深刻なフィリピンで、南シナ海とともに暮らしてきた漁民たちの苦悩や、漁民と領海を守る沿岸警備隊の奮闘に密着。台湾では、市民たちの危機感に満ちた生活も追った。海洋覇権を狙う中国に抗う両国を、背後で支援するアメリカ。南シナ海は一触即発の危険性をはらんでいる。
 
監督:エルヴェ・ブショー、ソロモン・ケイン
製作:セイブル・ルージュ
編集:クロチルド・ブルギニャ
 
◆領海をめぐる対立が、米中の関係にも波及
南シナ海では南沙諸島や西沙諸島の領有権を巡り、中国とベトナム、フィリピンなどのASEAN諸国の間で対立が激化。この海域は世界の貨物の3分の1が通過する“海上輸送の大動脈”であり、石油・天然ガスの資源も推定されるため、戦略的価値が極めて高いとみられています。中国は、国際法的な根拠がないとされる「九段線」と呼ばれる海洋城の境界内で主権を主張。2014年以降、南沙諸島の7つの地形を大規模に埋め立て、滑走路や各種インフラを整備して軍事拠点化を推進しました。特にフィリピンに対して、中国海警船はレーザー照射や放水砲の使用、衝突といった威圧的な嫌がらせ行動を常態化しています。フィリピンは、軍事同盟国である米国との連携を強化。この緊張は、偶発的な事案から米中武力紛争に発展しかねない“世界で最も危険な火種の一つ”とみなされています。
 
 
 

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