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ビューイング・ブース-映像の虚実-

~その映像にバイアスはかかっていないか?プロパガンダや偏向報道に満ちた現代に必須の情報リテラシーを問う~


【日本初公開作品】
原題:The Viewing Booth
2019年製作/作品時間71分
撮影地:アメリカ、イスラエル
製作国:アメリカ
※一部の国からは視聴できません
 
対立が続くイスラエルとパレスチナ、それぞれの視点で撮影された動画を視聴した者が何を思うか。映像の作り手と受け手のアイデンティティーがせめぎ合う、異色の思想ドキュメンタリー。大学生のマヤは、イスラエルの人権団体ベツェレムや、イスラエル軍によって投稿された紛争の動画から感じる違和感や矛盾を次々と指摘する。「見せるための映像」「“ひどい”と思わせるため」「通訳が全てを訳していない」。“占領”の断片をとらえた映像を、マヤは「100%どちらかに偏った映像」と分析した。撮影、編集する者が“見せたい映像”を、視聴者もまた自らのフィルターにかけて情報を選別する。そこには視聴者の中に“見たい映像”という無意識のバイアスが潜んでいることを実証するドキュメンタリー作品だ。
 
監督:ラアナン・アレクサンドロヴィッチ  
プロデューサー:リラン・アツモール、ラアナン・アレクサンドロヴィッチ  
撮影:ザカリー・リース  
編集:ネタ・ドヴォルキス、ラアナン・アレクサンドロヴィッチ  
 

<作品の見どころ・社会問題提起>

◆出口が見えないイスラエルとパレスチナの対立

イスラエルは1948年にユダヤ人によって建国。同時に、元からその地にいたパレスチナ人が故郷を追われることになりました。さらにユダヤ人はパレスチナの領土も次々と占領し、入植を開始。これにより、周辺諸国も含めたアラブ人社会の中で「反イスラエル」思想が強まり、中東戦争が起きました。1993年のオスロ合意により、双方が共存に向けて舵を切ったのですが、エルサレムの統治権を巡って対立が再び激化。和平交渉は暗礁に乗り上げ、さらにパレスチナ国内ではイスラム過激派のハマスが台頭。世界で最も解決が難しいパレスチナ問題は紛争のきっかけがつかめない状態が続いています。

◆ニュースの偏向報道、メディア情報リテラシーが問われる◆

同じ意味を持つ情報であっても、焦点の当て方によって、人はまったく別の意思決定が異なってくる認知バイアスの心理現象であるフレーミング効果は、情報を伝える分野では研究・活用されていますし、特定の思想・行動へ誘導する意図を持った行為プロバガンダニュースの偏向報道は、世界各地で起きています。フェイクニュースを見極めたり、受け手側の情報リテラシーが求められる時代になっています。

[予告編]
 
(映画賞/映画祭)
2019年 ドカビブ国際ドキュメンタリー映画祭
2020年 ベルリン国際映画祭
2020年 ニューヨークドキュメンタリー映画祭
 
コペンハーゲン国際ドキュメンタリー映画祭
True/False ドキュメンタリー映画祭(アメリカ・ミズーリ州)

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